ステーブルコインUSDCを発行する米サークルは26日までに、台湾ファミリーマートおよび暗号資産(仮想通貨)交換業者BitoGroupとの戦略パートナーシップを締結した。3社は今後、ファミリーマートの独自ポイントFamiPoint(ファミポイント)を暗号通貨に交換できる新サービス「Points-to-Crypto」を共同で開始する。
ファミリーマートは日本発のコンビニエンスストア大手。国内ファミリーマート店舗では、独自ポイント「FamiPayボーナス」を導入している。サークル社のジェレミー・アレールCEOは7月、日本でのステーブルコイン発行を検討していることを、インタビューで明かしている。台湾での新サービス導入がスムーズに進んだ場合、日本のファミリーマートで類似サービスが開始される可能性もある。
台湾ファミリーマートらの新ポイントサービス「Points-to-Crypto」とは
新サービス「Points-to-Crypto」では、台湾ファミリーマートのアプリで交換したいファミポイントの金額を指定し、BitoGroup社が運営する取引所BitoProの口座アカウントを入力する。すると、希望する暗号通貨を受け取れる。有効期限が迫っているファミポイントを暗号通貨に交換することで、期間失効によるロイヤルティポイントの損失を防止し、暗号資産へのアクセスを大衆化する狙いだ。
台湾のMarket Intelligence & Consulting Institute(MIC)社が2021年に公開したモバイル決済動向調査によると、アンケート回答者(有効サンプル数5000)のうち、87%のユーザーがポイントを貯めており、そのうち99%が貯めたポイントで商品交換をした経験がある。調査結果から、台湾ではポイントサービス市場が成熟していることがうかがえる。
なお、台湾ファミリーマートとBitoGroupは以前から提携関係にあり、ファミリーマート店内のファミポートでビットコイン(BTC)を購入できる。
ポイントサービス市場と暗号資産市場の融合、日本でも進むか
日本のポイントサービス市場を見ると、2022年度のポイントサービス市場規模(ポイント発行額ベース)は2兆4816億円。23年度は前年度比6.1%増の2兆6328億円になる見込みだ。
日本では現在、企業グループや業界を超えて、複数企業が加盟・利用できるポイントプログラム「共通ポイント」が普及しており、ポイントサービスとキャッシュレス決済の融合も同時並行で進んでいる。モバイルアプリは顧客ロイヤリティを強化できるメリットがあることから、スマホアプリを活用した既存ポイントカードのデジタル化も社会実装されつつある。
国内取引所ビットフライヤーは利用額に応じてビットコインが貯まるクレジットカード「bitFlyerクレカ」を提供。フリマアプリ大手メルカリは、売上金でビットコインを取引できる新サービス「メルコイン」を3月にローンチし、利用者数は100万人を超えている。既存大手のポイントサービスと暗号資産関連サービスが提携する事例は今後、加速的に増えていくだろう。
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