ヘデラ(HBAR)はリスクゾーンに突入している。過去1か月で買い圧力は約90%減少し、HBAR価格も下落が続いている。暗号資産市場全体が安定化を試みている中、ヘデラは同様の反応が見られず、特にチャート上でも顕著である。
投資家は押し目買いを避けて退場している。この段階では、下方ブレイクが「低確率の展開」とは言えず、むしろ基本シナリオとなりつつある。
Sponsored現物買いが激減、下落基調続く
HBARの現物市場がもっとも明確な警告を示している。
11月10日までの1週間で、ヘデラは約26億7000万ドルの現物流出を記録した。これはコインが取引所から移動しており、強い買いが入っていることを示す。だが12月15日までの1週間では、その額はわずか2億4000万ドルに減少。1か月余りで買い圧力はおよそ90%も崩壊したことになる。
これはすでに価格が下降チャネル内で取引されており、弱気パターンができていることからも重要である。下落トレンドで買い手がいなくなれば、売り手はわずかな力で価格をさらに押し下げることが可能となり、市場は脆弱化する。
マネーフロー・インデックス(MFI)もこの弱さを裏付ける。MFIは価格と出来高を利用して資金の流入出を測定する指標である。HBARの場合、価格とともにMFIも安値を切り下げており、すでに売られすぎ水準に突入した。ただ反発することなく下落を続けている。
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Sponsoredこれは押し目買いが入らず、価格特有の確信度が極めて低いことを示している。
HBAR価格下落シナリオが強まる背景
現物需要の弱さと資金流出継続の中で、HBARの価格動向が今後を左右する決定的な材料となる。
HBARは下降チャネル下限付近に位置している。注目すべき最初の水準は0.106ドル。日足でこの水準を維持できなければ、次の下落ターゲットは0.095ドル付近となる。これは現在水準から約12%安い。その水準到達は本格的な弱気ブレイクを意味し、0.078ドルすら視野に入る。
この下落は一時的な押し目ではなく、明確な下降トレンド継続を示す動きとなる。
弱気シナリオを否定するにはHBARの大幅反発が必要となる。値は複数の抵抗帯を上抜け、0.155ドル付近での終値が求められる。しかし現物買いが激減し、MFIの低迷が続く現状では、その展開は現時点で非現実的に思える。
結論は明快である。買い手がほぼいなくなり、資金流出が続き、価格もすでに弱気構造に閉じ込められている。下方ブレイクはもはやリスクにとどまらず、当面の基本シナリオ、むしろ確率の高い結末といえる。