ヘデラ(HBAR)の価格29日、直近の5か月ぶりの高値から10%の調整を経ているが、内部的には相場が反転に向けた底堅さを見せつつある。直近の相場では、小口投資家によるショート(売り持ち)ポジションが目立つものの、大口投資家(クジラ)は静かに買い増しを続けている。データからは、今回の価格下落は本格的な下落相場の始まりというより、一時的な調整局面である可能性が示されている。
クジラが蓄積、ネットフローが裏付け
実際、7月20日以降、100万HBAR以上を保有する大口投資家のウォレット数は約5%増加、また1000万HBAR以上を保有するウォレット数も4.5%近く増加している。こうした動きは一般にクジラがパニック売りではなく、静かに押し目を買い集めていることを示す兆候とされる。
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この動きはスポット市場における取引所のネットフローでも確認されている。スポット市場のHBARの取引所ネットフローを見ると、7月以降は取引所からの流出傾向が強まっている。

取引所からの資産流出は、投資家が売却ではなく保管のためにコインを引き出していることを示唆し、一般に相場の底堅さを裏付ける要素となる。
OBVモメンタムとクジラの買いが一致
また、市場での出来高を示すオンバランスボリューム(OBV)も、7月初旬以降は上昇基調を維持している。OBVは、相場の上昇時にこの数値も上昇していれば、相場の裏付けとなる買い需要が存在することを意味する重要な指標だ。

HBARに関しては、OBVは7月初めから上昇傾向にあり、最近の下落後も崩れていない。これが重要だ。クジラの買いとネットフローの動きは、ボリュームがそれを支えていなければ意味がない。今回の価格調整後もOBVが崩れていないことから、市場には依然として底堅い需要があることが示されている。
HBAR価格は重要なサポートを維持、しかしトリガーが必要
現在のHBAR価格はフィボナッチ・リトレースメントの0.236にあたる0.26ドル水準をわずかに上回っており、この水準を維持できるかどうかが注目されている。0.26ドルを下回ると相場の底堅さに疑念が生じる可能性があるが、同水準を維持できれば、クジラによる蓄積や取引所からの資産流出などの強気な内部要素に支えられ、再び0.30ドル水準を超える展開もあり得るとされる。

上記のチャートは、0.12ドルから0.30ドルまでの広範なスイングを捉えているが、チャートは、HBARが5か月ぶりの高値に向かうために突破する必要があるいくつかの重要なレベルも示している。

短期の相場分析では、0.28ドルが重要な抵抗線となっており、ここを突破することが相場反転の重要な条件となる。一方で、0.26ドル水準は中長期的にも重要なサポートラインとして意識されている。
市場内部の指標を見る限り、クジラの買い集め、取引所の資産流出、崩れないOBVといった相場を支える材料が揃っている。しかし、価格の本格的な反転上昇が起きるには、まだ市場のセンチメント転換や何らかのトリガーが必要との見方も出ている。
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