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政府、17兆円の景気刺激策を検討=ビットコインに恩恵か

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著者:
Kamina Bashir

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編集:
Shigeki Mori

17日 11月 2025年 15:02 JST
Trusted-確かな情報源
  • 日本は17兆円を超える景気刺激策を計画している。
  • アナリストによると、流動性の増加が円を弱め、ビットコインの需要を押し上げる可能性があるという。
  • 世界的な金融緩和の動向はBTCの反発の可能性を支持する。
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政府は物価高対応と経済の活性化を図るため、17兆円を大きく上回る規模の経済対策を近く策定する方針だ。この動きは、2025年第3四半期の国内総生産(GDP)が年率換算で1.8%減少し、6四半期続いた成長が止まったことを受けたものである。

市場アナリストによると、この大規模な流動性供給は円安圧力となり、ビットコイン(BTC)などリスク資産への資金シフトを促す可能性があるという

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経済縮小が政策対応を後押し

ブルームバーグによれば、実際の経済縮小率は多くのエコノミストの予想を下回った。事前予測では2.4%減とされていたが、実際には1.8%減にとどまり、やや緩やかな落ち込みとなった。ただし、18カ月間の拡大局面後の縮小転換という意味では重要な転換点となった。

「今年前半、日本経済は堅調だったが、今回のGDPはその勢いが一時的に止まったことを示している。今後は緩やかな回復基調に戻ると予想している」。SMBC日興証券の丸山義正チーフマーケットエコノミストはこう語った。

Japan GDP growth chart showing Q3 2025 contraction
2025年第3四半期に日本経済が縮小 出典: Bloomberg

今回のGDP縮小は、高市早苗首相にとって17兆円規模の刺激策という大胆な財政政策を裏付ける材料となった。片山さつき財務相は16日、首相と公邸で経済対策を協議後、記者団に「規模的には17兆円より大きくなる」と述べた。

「日本は中央銀行に急激な引き締めをさせることなく、家計の物価上昇への対応を支援しようとしている。同時に、今後10年を支える産業への投資も行っている。日本はいわば試金石であり、米国はその観察者だ。その波及効果は、表面的な数字以上に、今後10年の経済を理解する上で重要になるだろう」とアナリストは指摘する。

ただし、今回は通常と異なる政策のねじれが生じている。政府が大規模な刺激策の導入を準備する一方で、日本銀行は利上げの可能性を探っているのだ。10月の金融政策決定会合で、日銀は政策金利を0.5%に据え置いた。

それでも、植田和男総裁は12月にも利上げが必要になる可能性を示唆している。こうした状況は通貨のボラティリティを高め、世界的な資金の流れを変える可能性がある。

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ビットコインへの影響は?

一方、市場アナリストは大規模な流動性供給が円安を招くと予測している。政府が通貨供給量を増やすと、通貨は下落しやすく、投資家はインフレヘッジとみなされる代替的な価値保存手段を求める傾向がある。

ビットコインはこうした動きから恩恵を受けることが多い。この暗号資産は、通貨安や金融緩和局面で資金を集める。アナリストによれば、流動性はまずリスク資産に流入し、その後より広い市場に波及する傾向がある。

「日本が財政の蛇口を開けば、円は弱まり、資金は海外に流出し、世界的な流動性が高まる。そしてビットコインが最初に反応する。この経済対策が実施されれば、2026年に向けて最も強力なマクロ経済の追い風の一つとなるだろう。流動性の波は再び静かに高まりつつある」とアナリストは述べた

このタイミングは、世界的な金融緩和の流れと一致している。市場関係者によれば、米国では政府閉鎖の終了や、約9600億ドルに達する財務省一般勘定(TGA)の残高から、今後数週間で約3000億ドルがTGAから市場に流出するとJPモルガンが予想するなど、ドル流動性の上昇を示す兆候がある。同時に、米連邦準備制度理事会(FRB)の量的引き締めサイクルは減速し、12月1日に終了する予定だ。

中国も自国経済に毎週1兆円以上を安定的に注入しており、この流れに拍車をかけている。これらの動きは、世界的な流動性が緩和方向に転じていることを示唆しており、2021年後半に見られた引き締め局面とは対照的だ。

アナリストは、この環境下でビットコインの最近の軟調さが「弱気の罠」である可能性を指摘し、世界的に流動性が拡大する中で、より強い上昇トレンドが生まれる可能性があると主張した。

「これは即座の急騰を意味するものではない。BTCが弱気の罠に陥っており、次の大きな動きが始まる前の状況であることを意味している」とBull Theoryは”これは即座の急騰を意味するものではない。BTCがベアトラップに陥っていて、次の可能な動きが始まる前の状況であることを意味している。” Bull Theoryは述べた

今後、日本の経済縮小と刺激策が予想されるビットコインの上昇を引き起こすかどうかが注目される。世界的な流動性の変化に伴い、市場参加者は次の大きなトレンドを見極めるため、伝統的資産と暗号資産の両方の指標を注視することになるだろう。

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