トラスティッド

暗号資産大手クラーケンがウォール街を狙う|評価額150億ドル

5分
投稿者 Lockridge Okoth
編集 Shota Oba

概要

  • クラーケン取引所は、15億ドルの評価額で5億ドルを調達する予定だ。これは暗号通貨の公開株式売却の増加傾向に合流するものだ。
  • バイデン政権下での規制の障害にもかかわらず、クラーケンはトランプ氏の指導の下でIPOに好環境を見ている。
  • クラーケンの2024年の財務は好調で、収益は15億ドル、2025年第1四半期には4億7,200万ドルを記録し、IPOの見通しが明るいことを示している。
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米大手暗号資産取引所クラーケンは、ジャスティン・サン氏のトロンやジェレミー・アレール氏のサークルに続いて、次の暗号資産企業として上場する可能性がある。IPO(新規株式公開)市場が活況を呈する中、暗号資産(仮想通貨)関連企業のIPOへの関心が一段と高まっている。

暗号資産IPOの勢い増す クラーケンが次の大物デビューに

2024年11月、キャシー・ウッド氏が率いるアーク・インベストは、トランプ政権下で暗号資産関連企業であるサークルとクラーケンにIPOの機会が訪れる可能性を示唆していた。ニュースレターの一節には以下のように記載されている

可能性の中には、サークルやクラーケンのような後期段階のデジタル資産企業に対するIPOウィンドウの再開が含まれている…

9か月後、サークルはすでに上場し、本稿執筆時点でクラーケンのIPOが進行中。報道によれば、クラーケンはIPOに向けて評価額150億ドルで5000万ドルの資金調達を目指しているという。

クラーケンのIPO計画は以前から示唆されていた。今年5月17日にクラーケンが投稿した謎めいた動画では、「KRAK the World」というメッセージとともに「KRAK」のシンボルが表示され、業界では上場や独自トークンの発行を検討している可能性があるとして話題を集めていた。

米ブルームバーグも、クラーケンがトランプ政権下で規制環境が改善する2026年初頭にIPOを実施する可能性があると報じている。ジョー・バイデン前政権下でのゲイリー・ゲンスラー委員長による規制強化により、クラーケンやジェミニを含む複数の暗号資産企業のIPO計画が停滞していた。

しかし、トランプ大統領の下で、ジェミニやクラーケンに対する規制措置が他の暗号資産企業とともにに減少。より多くの業界企業が公開市場に参入する機会を見出すことができた。実際に、トランプ政権への移行に伴い、クラーケン創設者ジェシー・パウエル氏に対するFBIの捜査が終了したことも確認されている。

クラーケンの2024年度の財務状況は好調で、年間収益は15億ドル、調整後利益は3億8000万ドルとなっている。2025年第1四半期の収益は前年同期比19%増の4億7200万ドル、取引量は29%増と堅調な成長を示している。

クラーケンはまだIPOに関する正式な申請をしていないものの、人員削減や業務の効率化、また株式およびデリバティブ取引分野への業務拡大など、上場に向けた体制を整えつつある。

最近では暗号資産の保管サービスを手掛けるBitGoもIPOを申請しており、この動きはサークルに加え、ブルリッシュやグレースケールなど他の暗号資産企業のIPO計画にも追随する形となっている。

サークルのIPOは初期段階の投資家に大きな利益をもたらしたが、機関投資家が中心となるため一般投資家には限られた機会に留まった。同社の上場により、ステーブルコイン市場でのテザー(USDT)の支配力に変化が生じる可能性も指摘されている。

クラーケンもまたIPOを実施すれば、米国内のステーブルコイン市場において、コインベースやバイナンス.USといった競合他社に対抗し、その市場地位をさらに高めることが予想されている。

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ロックリッジ・オコトはBeInCryptoのジャーナリストで、Coinbase、Binance、Tetherなどの著名な業界企業に焦点を当てている。同氏は、分散型金融(DeFi)、分散型物理インフラネットワーク(DePIN)、リアルワールドアセット(RWA)、GameFi、暗号通貨における規制動向など、幅広いトピックを扱っている。以前はInsideBitcoins、FXStreet、CoinGapeでビットコインやアルトコイン(Arbitrum、Polkadot、ポリゴン(MATIC)など)の市場分析、技術評価を担当。同氏はケニヤッタ大学で分子生物学の学士号を取得し、バークレー校の起業家センターで認定ブロックチェーン・ファンダメンタルズ・プロフェッショナルの資格を取得している。
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