メイド・イン・USAコイン指数は、9月第1週を終えて7%以上上昇した。主因はワールドコインやWLFIの急伸だが、両者には急反落のリスクもあり、視線はほかの3トークンへ移りつつある。
これらのトークンはいずれも強い上昇パターンを描き、クジラやスマートマネーからの安定した資金流入を呼び込んでいる。トレーダーにとっては、9月の利下げ前に次の上昇波を捉える手がかりとなり得る。
チェーンリンク(LINK)
まず注目すべきメイド・イン・USAコインはチェーンリンク(LINK)。直近1週間は小幅安(2.1%下落)と落ち着いた値動きだった。
Sponsored直近30日では上昇率は5.6%にとどまり、相場全体と比べると穏やかだ。ただ、価格の裏側では積極的な買い集めが進んでいる。
この30日でクジラは保有量を28.48%積み増し、約110万LINKを追加。現在価格22.40ドル換算で約2,470万ドルに相当する。
取引所データも強気だ。残高は2.33%減、流出は646万LINK(約1億4,500万ドル)。クジラだけでなく小口も取引所から引き出している構図だ。
テクニカルでは相対力指数(RSI)が要所となる。RSIは0〜100でモメンタムを測り、30未満が売られ過ぎ、70超が買われ過ぎを示す。
LINKが際立つのは「隠れた強気ダイバージェンス」だ。7月1日〜8月2日にかけて価格は高値・安値とも切り上げた一方、RSIは低下。この不一致の後、15.41ドルから27.84ドルへ約80%の上昇につながった。
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Sponsored Sponsored同様のセットアップが8月15日〜9月4日にも出現。見た目は静かでも、内側では上昇圧力が醸成されている可能性がある。
価格面では、21.38ドルが直近サポート。割れると18.63ドル、さらに15.44ドルが下値候補。一方、上は24.74ドルが抵抗で、27.86ドルを明確に突破すれば一段高が期待できる。
パジー・ペンギンズ(PENGU)
Pudgy Penguins関連トークンPENGUは過去30日で約17%下落。ただ直近24時間で8%反発し、7日騰落率は+11.6%。9月第2週の「メイド・イン・USA」銘柄として注目度が増している。
スマートマネー保有は24時間で6.65%増の7,587万。短期の値動き前に仕込む傾向がある層の流入で、数日後に予定される利下げ前のシグナルとしても注目される。
スマートマネーは短期の反発や利ざや狙いが中心で、長期保有層とは性質が異なる。
Sponsoredテクニカルで最も強いサインはRSI。7月7日〜9月6日に価格は高値・安値を切り上げる一方、RSIは安値を更新。隠れた強気ダイバージェンスが発生している。
短期モメンタムが鈍く見えても、上昇トレンド自体は生きており再開し得る——その合図になりやすい。スマートマネーが先回りしている可能性もある。
勢いが続けば0.032ドルが最初の壁。突破で0.036ドル、0.041ドルが次の目標。一方、0.027ドル割れでシナリオは無効化、0.017ドル方向のリスクが意識される。
カルダノ(ADA)
米国製コインの締めくくりはカルダノ(ADA)。直近1週間は小幅安だが、クジラの動きは対照的だ。
Sponsored Sponsored8月28日以降、1,000万〜1億ADA保有の層は保有量を129.2億→130.6億ADAへ積み増し。増加分1.4億ADAは、足元の約0.84ドル換算で約1億1,760万ドルに相当する。
この蓄積は4時間足のトレンド転換とも整合する。20EMA(赤)が50EMA(オレンジ)を上抜け、価格は200EMAを含む主要EMA群の上で推移。いわゆる「ゴールデンクロス」は、反発初動のシグナルとして意識されやすい。
EMAは直近の値動きに重みを置いてトレンドを示す線で、短期EMAが長期EMAを上抜く局面は勢いの転換点として注目される。
現在、20EMAは深い青の200EMAに接近。もう一段の上向きクロスが、上値抵抗の突破を後押しする可能性がある。
ADAの次の関門は0.85ドル。ここを抜ければ0.86〜0.87ドルが視野に入る。0.90ドルを明確に上回って定着できれば、数週間届かなかった0.96ドルへの試しも現実味を帯びる。一方、0.80ドルを割り込むと上昇シナリオは後退する。
クジラの買いと指標改善がそろいつつあり、ADAは9月の一段高に向けた地ならしが進んでいる可能性がある。