編集部注：本稿は、BeInCrypto の見解や意見を反映したものではありません。情報提供のみを目的としており、投資アドバイスではありません。投資判断を行う前に、ご自身で調査を行ってください。
ゼロ知識証明を活用したプライバシー重視型ブロックチェーン「Midnight Network」の経済モデルを詳細に記した「Tokenomics Paper」が3日、公開されました。併せて発表された「Glacier Drop（グレイシャー・ドロップ）」は、従来のエアドロップ手法とは一線を画す新たなトークン配布モデルとなっており、最初のフェーズでは「$NIGHT」トークンの100%を対象ユーザーに割り当てる内容です。
Glacier Dropは、Bitcoin、Ethereum、Cardano、Solana、Binance Chain、Brave、Ripple、Avalancheという8つの主要ブロックチェーンエコシステムの参加者に向けて設計されており、それぞれのエコシステムに一定額以上のネイティブトークンを保有するユーザーが対象となります。
トークン配布は以下の3フェーズで構成されています。
- Claimフェーズ（60日間）
対象となるウォレットは、$NIGHTトークンを100%受け取ることができます。この段階では、対象8ネットワークにおいて一定額以上のネイティブトークンを保有していることが条件です。 - Scavenger Mineフェーズ（30日間）
初期配布でトークンを受け取れなかったユーザーにも門戸を開く仕組みで、誰でも計算タスク（Proof of Work）を通じて残ったトークンを取得することができます。 - Lost-and-Foundフェーズ（4年間）
メインネットローンチ後、Claimフェーズにおいて受け取りを逃した対象ウォレットは、セルフ申請により一定のトークンを再請求できます。
トークン配布後の「Redemption（償還）期間」においては、市場への供給ショックを避けるため、トークンは最大360日間の範囲内でランダムに4回に分けて解放（「解凍」）されます。これにより、価格の乱高下を抑えつつ、長期的なエコシステム参加を促す設計となっています。
Midnight Foundationの代表であるファフミ・サイード氏は、次のように述べています。「ブロックチェーンの透明性はその本質的な価値ですが、個人や企業の機密情報まで公開されることは、規制当局や利用者にとって大きな障壁となっています。Midnightは、情報の開示範囲を開発者自身が選べるスマートコントラクトを提供することで、こうした課題を解決します。これは、ユーティリティとプライバシー、コンプライアンスのすべてを両立させる『合理的なプライバシー』の実現です」
同氏はさらに、「今回の$NIGHT配布は、エアドロップにおける従来の偏りを是正する画期的なアプローチです。大手中央集権型事業者に偏りがちだった配布構造を、MidnightはこのGlacier Dropを起点として変えていきます」と述べました。
Glacier Dropの対象ウォレットは、すでにスナップショットにより確定済みで、対象トークンを100ドル相当以上保有していたウォレットが条件を満たしています。この要件は、いわゆる「エアドロップファーミング」や複数アカウントを用いた「Sybil攻撃」を防ぐ目的があります。
今回のトークノミクス文書の公開は、Cayman諸島に設立されたMidnight Foundationのローンチに続く動きであり、Midnightネットワークの成長と運営支援を目的としています。
Midnight TGEについて
Midnight TGEは、$NIGHTトークンの初期配布を担うトークン生成主体です。ネットワーク参加者への公平な配布と、エコシステムの分散化を支援することを目的として設立されました。
Midnight Foundationについて
Midnight Foundationは、プライバシー重視のブロックチェーン「Midnight」の開発と普及を推進する組織です。Shielded Technologiesと共同で開発されたMidnightは、選択的情報開示が可能なスマートコントラクトを通じて、規制準拠型のアプリケーション構築を支援します。$NIGHTトークンとDUSTリソースによる協調的な経済モデルを採用し、合理的プライバシー・セキュリティ・分散性のバランスを実現します。
詳細は公式サイトをご覧ください：https://midnight.foundation/
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