スマホゲーム開発やIP投資などを展開するモブキャストホールディングス(東証グロース)は5日、ソラナ(SOL)の累計取得額が4.5億円(取得枚数:20,800 SOL超)に達したと発表した。25年10月24日の取得開始から約4.5ヶ月が経過し、ステーキング報酬の累計も300 SOLを超えた。
同社は当初から5億円規模のSOL取得を計画しており、最終目標の達成に向けて市況に応じた段階的な買い増しを継続している。平均取得単価は1SOLあたり約2万1,634円で、直近の相場水準を踏まえると含み損が生じている状況にあるが、同社は中長期的な価値向上を前提とした戦略的保有を強調している。
ステーキングによる複利的な収益積み上げ
ソラナのステーキングとは、保有するSOLをネットワークのバリデータ(取引の検証者)に委任し、その対価として新たなSOLを報酬として受け取る仕組みだ。モブキャストHDはこの報酬を再投資する形で運用しており、保有開始からの累計ステーキング報酬が300 SOLを超えた。報酬はSOL建てで支払われるため、保有枚数が増えるほど月次報酬額も自動的に拡大する複利的な性質を持つ。
取得推移を見ると、2026年2月以降だけでも取得総額は400億円から450億円へと増加し、総保有枚数も約16,811 SOLから20,800 SOLへと積み上がった。この期間の平均取得単価は1SOLあたり2万1,000〜2万4,000円台で推移しており、SOL価格の変動に合わせながら継続的に買い増しを行っている実態が確認できる。
バリデータ運用とエコシステム参画
モブキャストHDはステーキングにとどまらず、Solana Foundation Delegation Program(SFDP)のライセンスを取得し、独自のバリデータ運用にも着手している。バリデータとは、ブロックチェーンネットワーク上の取引を検証・承認する役割を担う参加者であり、その運用にはソラナネットワークへの直接的な貢献と追加的な報酬獲得が伴う。
現在はブロックチェーンインフラ企業のDawn Labsとの協業のもと、テスト運用を進めながら社内の運用体制を整備している段階だ。本格稼働に移行した後は、バリデータ運用を通じたネットワーク貢献による収益も月次で積み上がる見込みであり、ステーキング収益と合わせてSOL建ての収益基盤を拡充する方針を示している。さらに、ソラナエコシステムの主要プロジェクトとの連携も段階的に進める計画を明らかにしており、単なるSOL保有にとどまらないエコシステム参画企業としての立ち位置を目指している。
国内上場企業によるSOLトレジャリー戦略の動向
ビットコインや一部のアルトコインを財務資産として保有するトレジャリー戦略は、米国のマイクロストラテジー(現ストラテジー)が先駆けとなった手法であり、国内でも近年追随する動きが広がっている。モブキャストHDはソラナを対象に同戦略を採用しており、単純な保有にとどまらずステーキングやバリデータ運用による収益獲得を組み合わせた点が特徴的だ。
同社はエンターテインメント・メディア事業を主力とするが、本業の傍らでSOLのトレジャリー事業を本格化させており、残る約5,000万円相当の取得余地に向けて引き続き市況を注視する姿勢を見せている。今後もステーキング報酬の再投資を通じた保有量の自然増と、バリデータ運用収益の積み上げを主軸に、ソラナエコシステムへの関与を深めていく方針だ。国内上場企業がバリデータ運用まで手掛けるケースは依然として希少であり、同社の動向は業界内外から注目を集めている。