NvidiaはAIブームで最大の勝者の一つである。同社の最新の四半期決算では、売上が5兆7000億円、利益が3兆1900億円と、いずれも記録的な数値であった。
しかし、祝賀するどころか、株価は激しく揺れ動いた。決算発表後5%上昇したあと、18時間以内に再び下がった。投資家やアルゴリズム、そして市場ウォッチャーは今、重要な疑問を投げかけている。NvidiaのAI成長は、紙の上で見るほど堅固なのか。
SponsoredNVIDIAの資金モデルに大物投資家が疑問
最初の警告は、実際に支払われていない資金である。Nvidiaは334億ドルの未回収の顧客請求書を抱えており、これは昨年のほぼ2倍である。顧客は平均で53日かけて支払っており、昨年の46日から増加している。
一方で、同社は売れ残ったチップを198億ドル分抱えているが、経営陣は需要が非常に高いと述べている。
「両方が真実であることはありえない……顧客が買っていないか、現金なしで買っているかのいずれかである。本当の物語はキャッシュフローにある」とシャナカ・ペレラ氏は投稿で述べた。
もうひとつの赤信号は、利益と実際の現金のギャップである。Nvidiaは193億ドルの利益を報告したが、実際には145億ドルの現金しか発生していない。つまり、48億ドルの「利益」はまだ銀行に入っていない。
比較すると、TSMCやAMDのような他のチップメーカーは、ほぼすべての利益を現金化している。Nvidiaの低い率は、その成長がどれほど実際のものかに疑問を投げかける。
Sponsored Sponsored「TSMCやAMDのような健全なチップメーカーは、利益の95%以上を現金に変えるが、Nvidiaは75%である。これは危険水準だ」とペレラ氏は付け加えた。
さらに複雑なのは、AI企業がお互いにどのように購入するかを見るときである。NvidiaはxAI、マイクロソフト、OpenAI、オラクルのような企業にチップを販売している。これらの取引の多くは、同じ企業からのローンやクレジットで賄われており、同じ金額が複数回収益として計上されている。
マイケル・バーリ、Nvidiaの収益と需要に警鐘
2008年のクラッシュを予測したことで有名な投資家、マイケル・バリーは、この「疑わしい収益認識」について、エンドユーザーからの実際の需要が非常に小さい可能性を警告している。
また、バリー氏は、Nvidiaの自社株買いが別のリスクを隠している可能性があると指摘した。2018年から同社は1125億ドルを買い戻しに費やしながらも、新たな株式を発行している。
Sponsored Sponsoredそれは事実上、既存の株主を希薄化することになる。また、古いGPUが新しいモデルよりもはるかに多くの電力を使用するが、それが本当に同社が主張するほど価値があるのか疑問を呈している。
「使用されているからといって、それが利益を生むとは限らない」と同氏は述べた。
一部の大口投資家も同意している模様だ。ピーター・ティール氏はNvidia株をすべて売却したと報じられており、ソフトバンクは11月11日に58億ドル相当を売却した。マイケル・バリー氏はNvidiaが2026年3月に140ドルに下落すると見込んでプットオプションを購入した。
同時に、AI関連の投機が暗号資産市場に影響を与えている模様だ。ビットコインは10月以来約30%下落しており、これはAIスタートアップがビットコインを担保として268億ドル保有しているためで、そのうちの一部がNvidiaの株価がさらに下落すれば売却される可能性がある。
一方で、すべてを心配する必要はないとする声もある。支持者は、Nvidiaが238億ドルのキャッシュフローを持ち、マイクロソフトやメタなどの企業から大量の注文を受けていることを主張している。また、いくつかの企業間取引は技術業界では標準であるという意見もある。
それでも、バンク・オブ・アメリカによる最近の調査では、45%のファンドマネージャーがAIを市場の大きなバブルリスクと見なしており、この懸念はIMFやイングランド銀行を含む世界の規制当局によっても反響されている。
今後数か月が重要になるかもしれない。アナリストは、2026年2月のNvidiaの第4四半期の業績、3月の格付けの引き下げの可能性、4月の再計算に注目している。
同社の業績次第でAIブームが続くのか、最近の市場パニックが広範な減速の始まりを示すのかが決まる可能性がある。いずれにせよ、NvidiaのストーリーはAI主導の技術時代の試金石になる。