いちご、三菱UFJ信託銀行(MUFJ)、SBI証券は20日、都内の不動産を対象とした資産裏付型セキュリティ・トークン(ST)の公募・運営に向け協業を発表した。同取り組みは、Progmatのデジタルアセット発行・管理基盤「Progmat」を活用する。同STは12月より始動する大阪デジタルエクスチェンジ(ODX)で取引される。
いちごは新たに「いちご・レジデンス・トークン」を発行し、都内の6つの賃貸物件への投資をおこなう。同STは、過去にいちごグループが発行したものの中で最大の金額となる30億円相当となる。12月25日からODX上で取引が可能になる。ケネディクスも大和証券などともに不動産セキュリティートークンを発行しODXで取引が開始される。
同STはODXの私設取引システム「START」で取り扱う初の案件となる。市場価格での売買が可能だ。ODXは16日、STを扱う国内初のSTARTの運営に向け、金融庁からの変更登録および認可を11月に承認されたと発表。昨年6月からは上場有価証券のPTS業務を行っている。PTSは証券取引所を介さずに有価証券の売買が可能な電子取引システムである。
ODXは、日本初のST市場の運営を目指し、21年に設立された。ODXへの出資者には、SBI子会社、三井住友フィナンシャルグループ、野村ホールディングス、大和証券が名を連ねている。
大手機関が算入するデジタル証券セクター
デジタル証券の可能性を見据えた大手機関が続々とデジタル証券市場に参入している。ソニー銀行は7月、ブロックチェーンを活用した合同運用指定金銭信託受益権(投資用マンションローン債権デジタル証券)の募集を開始。
日立製作所、JPX総研、野村證券、BOOSTRYの4社は17日、IoTやブロックチェーン基盤などのデジタル技術を用いた「グリーン・デジタル・トラック・ボンド(デジタル環境債)」の発行に向けての協業を発表していた。世界最大手資産運用会社ブラックロックのラリー・フィンクCEOはこのほど、「私は、市場・証券の次の潮流はトークン化になると信じている」と述べ、デジタル証券を含む資産のトークン化に前向きな姿勢を示した。
岡三証券は22日、個人向け公募セキュリティトークン(ST)社債「岡三証券グループ創業100周年記念ST債」の発行を発表。国内の個人向け公募STとしては過去最大の発行額20億円が見込まれる。発行はProgmatを利用し、岡三証券グループ、みずほ証券、みずほ銀行、三菱UFJ信託銀行との協業からなる。発行予定日は12月20日、償還予定日は翌年24年12月20日で、期間は1年。申込単位は100万円、利率は未定。岡三証券が発行元で、引受・販売は岡三証券とみずほ証券、みずほ銀行が社債管理者および発行・利払・償還事務を担い、三菱UFJ信託が「Progmat」を用いた管理とカストディを行う。
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