パイコイン(PI)は再びトレーダーの忍耐を試す展開。直近24時間で7.2%安だが、週間では19%高を維持。買い勢が残る証左である。一方、月足は様相が異なる。パイコイン価格はなお約10%安。主要トレンドは転換していない。ただし、反発の可能性が浮上した。
きょうの下落後に浮上した反発は、見た目ほど強くない可能性。次の下げ前の小反発にとどまるとチャートは示唆する。指標は短期の上昇余地を示す。だが、売り方が主導権を取り戻す前の小幅高に留まる公算。
Sponsored短期クロスで一時的な反発の可能性
12時間足では、短期の強気クロス成立が近い。小幅な上昇を誘発しやすい型である。
20期間の指数平滑移動平均線(EMA)が50期間EMAを上抜くと発生する。EMAは直近の値動きに比重を置き、トレンドを追跡する。速い20EMAが遅い50EMAを上回ると、短期モメンタムの転換を示す。この形はゴールデンクロスとも呼ぶ。
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そのクロスが完成すれば、パイコイン価格は0.26〜0.29ドルへ反発し得る。0.26ドルは上昇余地8.6%の目標。0.26ドル超えは100期間EMAの回復も意味し、トレーダー心理をやや支える。
Sponsored Sponsoredしかし、短期モメンタムだけでは不十分。資金流入やクジラの支援が乏しければ、反発はすぐに息切れし得る。
大口資金の流入弱く反発論は脆弱
大口資金の流入出を測る指標、チャイキン・マネー・フロー(CMF)は10月26日以降低下が続く。
10月26日から10月29日にかけて、パイコインは安値を切り上げた。だがCMFは下向きとなりゼロ割れ。乖離は大口や機関が上昇を支持していないことを示す。代わりに小口が主導している可能性。
Sponsored SponsoredCMFがゼロ割れすると、価格が安定して見えても、大口売りが買いより優勢であるサインとなる。
EMAは反発を示唆するが、クジラ不在が上値余地を抑える。パイコイン価格の上昇はレジスタンス付近で勢いが鈍り、次の調整への布石となり得る。
Sponsored隠れ弱気ダイバージェンスが次のパイコイン下落を示唆
日足は警戒継続の理由を示す。9月13日から10月29日にかけて、パイコインの高値は切り下がった。一方、相対力指数(RSI、0〜100の尺度)は高値を更新。
これは隠れ弱気ダイバージェンス。短期反発が終われば、広い下落基調が続く可能性を示すシグナルである。
パイコインの現在値は約0.24ドル。重要なサポート直上にある。その水準を維持できれば、0.26ドルや0.28ドルへの小反発が起こり得る。逆に0.24ドルを割ると、0.22ドルや0.18ドルまで下落し得る。
売り圧力が強まれば、0.15ドルまで下値目標が広がり得る。一方、クロス完成と同時にCMFがプラス圏へ戻れば、反発は強まる可能性。弱気シナリオは否定される。