パイネットワークのスタートアップ基金「Pi Network Ventures」が、AIロボティクス企業OpenMindへ初の投資を実行した。
この節目は、パイコインの上向き基調の中で到来。アルトコインは直近1週間で29%急騰し、数か月続いた弱気トレンドを突破した。
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BeInCryptoは、パイネットワークが5月に1億ドル規模のVenturesイニシアチブを開始したと報じた。当時、Pi Core Teamは、同基金がパイコインの実用性と現実社会での採用を高め、パイのエコシステムを強化できるスタートアップや企業を支援することを目的とすると説明した。
今回、Pi Network Venturesは、自律型ロボット向けオープンソース基盤を開発するOpenMindへの初の戦略投資を発表した。
「Pi Network Venturesは、ブロックチェーン基盤を有用で具体的なものに変えるプロジェクトを探してきた。同社の長期目標は、世界の生産、取引、知能をより多く分散型ネットワーク上にもたらすことだ。投機ではなく、実用としてである。OpenMindの当社チームとの提携は、そのビジョンに合致する」とOpenMindは述べた。
Pi Network VenturesとOpenMindの協業では、Piのグローバルインフラが実際のAI処理に耐えられるかを試す概念実証も実施した。
このパイロットでは、ボランティアのPiノード運用者が、自身の端末でOpenMindの画像認識モデルを直接実行した。Piネットワークは分散型AIクラスターへと変貌した。実験は、Piのインフラが有意なAI処理を扱えることを示した。両者はこれを「ピア駆動のAIグリッド」の第一歩と呼ぶ。
Sponsored「実験は、Piのアクティブノード35万超が有意なAI処理を扱えることを示した。ノード運用者は、ネットワークの保護に加え、計算資源の提供でPiを得られる」とブログは記した。
この投資は、パイネットワークがネットワークの実用的な用途を模索する上での節目となる。投機よりも新技術での計算資源の共有を重視する姿勢で、Piは用途が限られるブロックチェーン群の中で際立つ。
加えて、PiチームはコアネットワークにもAIを統合した。今月、自動化されたAI搭載のKYCプロセスにより、336万超のアカウントが完全認証を獲得した。従来はKYCのボトルネックで遅延が生じたが、新AIシステムは進捗を加速し、セキュリティ体制も強化している。
パイコイン、暗号資産の上昇率上位に
注目すべきは、エコシステム全体の進展がパイコインの価格を押し上げた点である。BeInCrypto Marketsのデータでは、PIは直近1週間で29%上昇し、上昇基調を継続した。この上昇でPIはCoinGeckoの週間上昇率上位に入った。
今週初め、アルトコインは5週ぶりの高値を付けたが、その後は大きく反落した。本稿執筆時点で、パイコインは0.25ドル。過去24時間で10.56%下落した。
一方、ValourのPiの上場投資商品も、10月下旬に出来高が小幅増となり、投資家の関心回復を示した。
したがって、短期的な課題はあるが、最近の価格モメンタムと実世界での実用拡大は慎重な楽観視につながる。今後、PIが上昇基調を維持するか、再び下落に転じるかが焦点である。