イーサリアムのレイヤー2ソリューションを提供するポリゴンラボ(Polygon Labs)の共同創業者は、同社が 「会社の統合」のために従業員の20%をレイオフすると発表した。
共同創業者のサンディープ・ネイルワル(Sandeep Nailwal)氏によると、ポリゴンラボは長期的な戦略に沿って従業員基盤を統合するために、約100人の人員を削減するとのことである。
「暗号資産の冬」がレイオフの原因ではない
ブログ記事では、今回のレイオフは、これまでいくつかのビジネスユニットを立ち上げてきたポリゴンラボの、次の段階の統合であって、ここ数ヶ月の「暗号資産の冬」で起きている複数企業のダウンサイジングの風潮に追随するものではないとしている。
「我々の同僚は、友人や仲間でもあり、今日まで我々が培ってきた業績に互いに誇りを感じていることは疑いのないものです」 とブログは綴っている。
就職支援プログラムについては言及されていないが、対象となる従業員は、これまでの職務に関係なく、3ヶ月分の退職金を受け取れるようである。また、ポリゴンは財務的に安定しており、約2億5000万ドルと19億MATICを保有しているとのことだ。注)「MATIC」はポリゴンネットワークのネイティブトークンで、トランザクション手数料の支払い、ネットワークガバナンスとセキュリティ確保に使用されている暗号資産(仮想通貨)のこと。
ポリゴンの共同創業者であるネイルワル氏、Jaynti Kanani氏、Anurang Arjun氏の3人がポリゴンブロックチェーンを設立した動機は、CryptoKitties NFTコレクションのコレクターがトランザクションでネットワークに殺到したときに、混乱状態とガス代の高騰を招き、その原因がイーサリアムの渋滞(congestion)問題にあると気づき、イーサリアムのサイドチェーンを思いついたからである。(ちなみに)サイドチェーンはメインチェーンと並行して動き、後者のトランザクション処理速度と効率を向上させるものである。
ポリゴンは、スターバックス、レディット、アディダスなど、複数の企業のNFTプラットフォームとして採用され、注目を集めた。また、高級ファッションブランドのドルチェ&ガッバーナ(D&G)は昨年、ポリゴンのマーケットプレイスUNXDと提携したことから、DGFamily Box NFTのホルダーは、D&Gの他の製品へのアクセスできるようになった。
一方でポリゴンは、「DeGods」と「y00ts」のNFTコレクションを手がけたDeLabsに300万ドルを支払い、ソラナから(ネットワークを)移行させたが(こうした手法については)議論を呼ぶことになった。(結果として)DeGodsはイーサリアムに移行し、y00tsはポリゴンに移行している。
暗号資産コミュニティは資金調達の透明性を要求
ソーシャルメディアでは、ポリゴンのレイオフに関するコメントは分かれている。事業のファンダメンタルズが悪いという批判もあれば、資本管理の明確化を求める声もある。
ユーザーの中には、ポリゴンが約1年前に行った資金調達で得た2億ドルをどのように使ったのかに疑問を呈している者もいる。(実際には)ポリゴンは、プライベートのトークンセールを通じて、ベンチャーキャピタルのタイガー・グローバル、セブン・セブン・シックス、ドラゴンフライ・キャピタルから4億5000万ドルを調達している。
また、(他のユーザーは)1年以内の雇用と解雇は「愚かな行動」とし、なぜ役員報酬の引き下げも検討しなかったのかと疑問を投げかけている。
(一方で)レイオフの影響を受けたある社員は、「悪い血は流れておらず、ポリゴンの未来を信じている」とも語っている。
ネイルワル氏は、昨年の資金調達ラウンドの後、ゼロ知識ロールアップ(zero-knowledge rollups)がポリゴンのようなスケーリングソリューションの「終着点」になるだろうと述べている。同社はその後、プライバシーに特化したロールアップ(ソリューション)である「Polygon Hermez」、および「Polygon Zero」、を伴うゼロ知識技術に投資している。
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