インフラストラクチャープロバイダーによると、シグネチャー銀行のシグネット決済ネットワークインフラは、連邦預金保険公社(FDIC)による(同行の)管理下後も引き続き運営されているという。
シグネットのブロックチェーンビルダーであるタサット(Tassat)は、12日の日曜日に連邦規制当局がニューヨークに拠点を置くシグネチャー銀行を管理下に置いたにもかかわらず、タサットの技術には支障がないことを確認した。カストディ・プロバイダーのFireblocksは、ネットワーク側には影響は出ていないと述べた。
シグネットは運営を継続、一方業界は他社へ移動
コインデスクの匿名情報によると、シグネチャー銀行の顧客は、FDICが顧客の預金を利用できるようにする目的で使用した銀行、シグネチャーブリッジバンク(Signature Bridge Bank)でいまでもネットワークを利用できるとのことである。同ブリッジバンクのCEOであるグレッグ・カーマイケル(Greg Carmichael)氏は、シグネットの状況を明らかにしていないが、シグネチャー銀行の元顧客がローン、預金、銀行サービスを利用できることを強調した。
匿名の情報筋はブルームバーグに対し、シグネットが今年3月14日に自社のトランザクションを処理したことを明らかにした。
他方、サークル(Circle)のCEOであるジェレミー・アレア(Jeremy Allaire)氏は3月13日、同社はUSDCの換金とミンティング(鋳造)を処理できないと述べ、同社は決済にBNY Mellonを使用することになろうと指摘した。ただしサークルはその後、クロスリバー(Cross River)銀行を使用して通常の銀行営業時間中にトランザクションができることになると認めた。
コインベースは、シグネットの使用状況を肯定も否定もしないものの、USDC-USDの交換を尊重するとしている。ちなみに、コインベースとサークルのジョイントベンチャーである「CENTRE」は、USDCを発行している。
シルバーゲート・エクスチェンジ・ネットワーク(SEN)の崩壊後、暗号資産トレーダーが24時間365日取引するには、シグネットは依然として重要である。これまでサークルは、シグネットとシグネチャー銀行に依存して、フィアット(法定通貨)をUSDCに交換し、またその逆も行っていた。
シルバーゲート銀行は今年3月9日に任意清算を発表し、預金者には全額返済することを約束した。暗号資産は同行預金の約90%を占めていた。コインベースはその直後に同行との関係を断ち切り、プライム預金者の資金をシグネチャー銀行に移した。
暗号資産ベンチャーキャピタリストのニック・カーター(Nic Carter)氏によると、規制当局がシグネチャー銀行を規制対象としたのは、シグネットが米国の銀行セクターのシステミックリスクになると判断したためだという。
「2008年の金融危機の後、画期的なドッド・フランク法の起草に携わったフランク氏は、シグネチャー(銀行)を差し押さえなければならない『真に客観的な理由』はなかったと述べた。
『規制当局が反暗号資産の強いメッセージを発したかったことが、今回の事態の一因だと思う』とフランク氏は語った。『ファンダメンタルズに基づく債務超過(支払い不能)がなかったため、我々は(単なる)広告塔になってしまった』」
シグネチャー(銀行)閉鎖に関するバーニー・フランク氏のコメント|出所: CNBC
シグネチャー銀行の取締役であるバーニー・フランク氏が、同行に支払能力があると主張していたにもかかわらず、同行の差し押さえは行なわれた。
暗号資産決済-ノンバンク/ネオバンクという新たな道のりか
ビーインクリプト(BeInCrypto)は最近、暗号資産企業はSENとシグネットに代わるものを見つけるのが困難であると詳述したJPMorganの調査結果をレポートした。
また、フィンテック企業SardineのCEOであるSoups Ranian氏は、今後の決済ネットワークは銀行から切り離されたものになると示唆した。
英国に本社を置くBCB社は(ノンバンク決済の)1つだ。米ドルを除く限られた通貨で、SENに代わる手段としてBLINCネットワークを提供している。また銀行としての業務は行っていない。
(別な例としては)カスタマーズ・バンコープ(Customers Bancorp)は、同行のCBITトークンで決済されるスピーディなB2B決済用に、B2Bプライベートブロックチェーンを使用している。
コインベースCEOのブライアン・アームストロング氏は最近、同取引所がネオバンクになるためには新しい技術を構築する必要があるとツイートした。
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