ソラナ(SOL)の共同創設者、アナトリー・ヤコベンコ(通称トリー)の発言が暗号資産コミュニティ内で大きな波紋を広げ、Twitter(現在のX)上で激しい議論を巻き起こしている。
Baseとソラナの幹部、コミュニティについて意見の相違
騒動の発端は、Xのプロダクト責任者であるニキータ・ビアー氏が投稿した、X(旧Twitter)のリニューアル案についてのツイートにヤコベンコが返信したことだった。
その中でヤコベンコは、「コミュニティなんて役に立たない」と発言。これが瞬時に開発者やユーザーからの強い反発を招いた。
一部のユーザーはヤコベンコの発言をXアプリの新機能に限ったものと解釈したが、大多数はこれを暗号資産全体におけるコミュニティ主導型の成長を軽視する発言だと受け取った。
これに対して強く異議を唱えたのが、コインベースが開発するBaseチェーンの創設者であるジェシー・ポラック氏だった。
ポラック氏はTwitter上で「コミュニティは役に立たないどころか、すべてのプロダクトやエコシステムの根幹をなす存在だ」と反論し、その重要性を強調した。また、「特にミームコインのようなプロジェクトはコミュニティなしには存在しえない」とも付け加えた。
さらに、多くのソラナユーザーもヤコベンコの発言に失望や怒りを示している。
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これは最近ソラナチェーン上で活発化しているミームコイン・トレーダーや投機的な取引活動を指している。他のユーザーは以下のように指摘する:
自分をここまで育ててくれたコミュニティを攻撃するなんて、正気の沙汰じゃない
実際、Dune Analyticsのデータによると、ソラナのオンチェーン活動の多くはミームコイン取引が占めており、コミュニティ主導のプロジェクトがチェーン全体の取引量を押し上げていることが明らかになっている。

ミームコインがソラナ上で示すコミュニティの力
さらにDuneが示すデータによれば、SMTA(ソラナミームトークン分析)トークンの保有者のうち、約62.4%が「ダイヤモンドハンズ(長期保有を決め込む投資家)」であることも判明した。これはソラナの投資家が一時的な利益ではなく、プロジェクトの長期的な可能性を信じていることの裏付けともなる。
残りの37.6%は、より一時的または短期的な保有者と見なされている。これは、ソラナネットワーク上の比較的新しいまたは投機的な資産に対する投資家の確信を示す強い兆候である。
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これは、SMTA保有者の大多数がプロジェクトの長期的な価値を信じ、価格の変動や短期的な市場の変動に容易に動揺しないことを示唆している。
主要な指標は、ソラナミームコインの物語における繰り返しの下落にもかかわらず、回復力を示している。これは、ミームコミュニティとその取引行動がソラナのエコシステムにおいて重要な役割を果たしていることを裏付けている。
これは、アナトリー・ヤコベンコの「コミュニティは無用である」という主張に直接反する。
Sponsored Sponsored今やTelegramではなく、コミュニティがソラナのほぼ全てのトークンの主要な交流場だ。それを軽視するとはどうかしている
この発言のタイミングは特に敏感である。ソラナはオンチェーン活動の急増を見せており、長期保有者が静かに買い増しを行っている。
直近の価格下落にもかかわらず、BeInCryptoはソラナ保有者が1週間で3億6700万ドルのSOLを買い集めたと報じた。
批評家は、コミュニティのような草の根構造の重要性を軽視することは、チェーンの最も活発なユーザーベースを疎外し、ソラナの分散型の物語を損なうと主張している。
今回の騒動は、技術的なスケーラビリティやパフォーマンスと並び、コミュニティが暗号資産プロジェクトの成功を支える重要な柱であるという、業界全体に共通する認識を改めて浮き彫りにしたと言えるだろう。
こうした実情は、「コミュニティは無意味」とするヤコベンコの発言に真っ向から反することから、さらなる批判が集中した。
あるユーザーは、「今やTelegramではなく、コミュニティがソラナのほぼ全てのトークンの主要な交流場だ。それを軽視するとはどうかしている」と皮肉交じりにコメントした。
皮肉にも、ソラナのオンチェーンデータでは、最近の価格下落局面で大口保有者や長期投資家が約3億6700万ドル相当のSOLを買い増ししている。これはコミュニティの中でも、特に長期的な価値を信じる投資家層の存在が重要であることを示している。