ソラナの最新の調整は、表面的な下落以上の意味を持つかもしれない。価格は一時的に0.6%下落したものの、オンチェーンデータとチャート構造は、これは次なる上昇の前の“リセット”にすぎない可能性を示している。
現在234ドル付近で推移するソラナ(SOL)は、過去1週間で約12%、1か月で16%上昇しており、勢いは依然として健在だ。短期的な売り圧力と着実な買い戻しが拮抗する中、224ドルが当面の底値となり、新たな過去最高値への出発点となる可能性がある。
Sponsored短期売却と中期保有の蓄積が交錯
利益確定の動きが再び見られる。ソラナの取引所ネットポジション変化は、10月3日の-201万SOLから10月5日には+182万SOLに転じた。
プラスの値は、より多くのトークンが取引所に送られていることを意味し、一般的にはトレーダーが売却準備を進めているシグナルと解釈される。
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ただし、こうした売り圧力は中期保有者の“確信買い”によって相殺されている。GlassnodeのHODL Wavesデータでは、短期および中期保有層の間で新たな蓄積が進んでいることが確認できる。
- 保有期間1週間〜1か月:9.55% → 13.2%
- 保有期間1か月〜3か月:12.6% → 14.65%
- 保有期間3か月〜6か月:11.82% → 12.29%
要するに、短期トレーダーの一部は利益を確定している一方で、小規模および中期ウォレットは静かに買い増している。この売買バランスは、トレンド反転ではなく“健全な調整”の兆候である可能性が高い。ただし、その底を見極めるには、次のテクニカル分析が重要だ。
ソラナ価格のブレイクアウト設定、279ドル突破が焦点
日足チャートでは、ソラナは上昇チャネル内で推移しており、高値・安値ともに切り上げる強い構造を維持している。このチャネル内の224ドル水準は、これまで何度も押し目を支えてきた重要ラインだ。
仮に下落が深まっても、この価格帯で反発する可能性が高い。取引所で売りが出る一方で、長期保有層がSOLを積み増しているためである。
また、モメンタム指標である相対力指数(RSI)は“隠れた強気ダイバージェンス”を示している。8月から9月にかけ、価格が高値・安値を切り上げる一方でRSIが安値を更新したことから、上昇トレンドの継続が裏付けられている。
ソラナが日足で245ドルを明確に上抜ければ、次の主要レジスタンスである279ドルに向けた動きが加速するだろう。さらに、チャネル上限を基準にした潜在的なブレイクアウト目標は422ドル前後に位置しており、モメンタムが持続すれば新サイクル高値更新も視野に入る。
現時点の調整は、弱気反転ではなく“上昇前の深呼吸”に近い。ただし、190ドルを下回る展開となれば、強気シナリオはいったん無効化される点に注意が必要だ。