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Square、米国数百万の中小事業者にビットコイン決済を自動開放

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執筆&編集:
Shigeki Mori

31日 3月 2026年 13:32 JST
  • Squareは米国内の対象中小事業者数百万社に、ビットコイン決済を自動有効化。設定不要でライトニングネットワーク経由の即時決済が可能になった。
  • 処理手数料は2026年末まで0%。従来のクレジットカード手数料(2.5〜3.25%)との差が、中小事業者への導入インセンティブとなる。
  • 2025年10月のオプトイン方式から今回のデフォルト有効化へ移行。全加盟店への展開は2026年11月10日までに完了予定。
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米Block(ブロック)傘下の決済サービスSquare(スクエア)は30日、米国内の対象となる数百万の中小事業者に対し、ビットコイン(BTC)決済機能を自動的に有効化したと発表した。事業者側の追加設定は不要で、受け取った代金は即時に米ドルへ換算される。決済処理にはライトニングネットワーク(Lightning Network)が用いられ、ほぼ即時の送金が可能な点も特徴とされる。

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設定不要・手数料ゼロで即時決済が可能に

今回の変更により、対象事業者はSquareの設定画面で手動有効化する手続きなしにビットコイン決済を受け付けられるようになった。顧客はQRコードを通じてビットコインで支払い、ライトニングネットワーク経由でほぼ即時に決済が完了する。事業者の受取額はデフォルトで米ドルに換算されるため、ビットコインを直接保有・管理する必要はない。なお事業者には、日々の売上からビットコインを自動的に積み立てるオプションも用意されている。

手数料面では、ビットコイン決済の処理手数料が2026年末まで0%に設定されている。Square(スクエア)は日本市場でも、Visa・Mastercard・JCBなど主要カードブランドの対面決済手数料が2.5〜3.25%であることを明示しており、従来の決済手段との費用差は当面の導入インセンティブとなりうる。

Squareのビットコインプロダクト責任者マイルズ・スーター氏は、Xへの投稿でこう述べた。

「数百万の事業者がビットコインを受け入れやすくする。本日より、対象となる米国のSquare加盟店でビットコイン決済が自動的に有効化される。ビットコインを受け取った事業者にはデフォルトで米ドルが入金される。これこそが、ビットコインが日常のお金になる始まりだ」 — Miles Suter(@milessuter)

同氏は別のXへの投稿で、「ビットコインの日常通貨化はBlockにとっても世界にとっても長期的な取り組みだ。これをすべて正しく、持続可能な形で実現するには、多くの施策を打ち、多くの要素を整備する必要がある」と述べており、今回の自動有効化はその長期ビジョンの一段階に位置づけられている。

オプトインからデフォルトへ——経緯と背景

Squareが「Square Bitcoin」構想を最初に打ち出したのは2025年10月のことだ。当初は中小事業者がチェックアウト時にビットコイン決済を選択して導入するオプトイン方式で、ライトニングネットワークによる即時決済と手数料ゼロが特徴として示された。2025年11月には対象範囲が拡大されたものの、依然として任意の選択肢にとどまっていた。今回の変更はそのオプトインの段階を取り除き、対象加盟店に対して一律でビットコイン決済を標準機能として組み込むものだ。なお、全Square加盟店への展開完了は2026年11月10日までを目途としている。

ブロック社のジャック・ドーシーCEOも今回の展開をX上で公式に確認・発信した。

決済スタートアップLightspark(ライトスパーク)のCEOでありPayPal元社長デイビッド・マーカス氏はXで、この動きをインターネットの通信プロトコルTCP/IPの標準化になぞらえ、「ビットコインが国際送金の基盤インフラになりうる転換点」と評した。

大手フィンテック各社が競う決済インフラの暗号資産対応

今回の発表は、デジタル決済領域における大手各社の暗号資産対応が加速する中でなされた。PayPal(ペイパル)が米ドル連動型ステーブルコイン「PYUSD」を世界70市場に展開するなど、暗号資産を活用した決済基盤の構築競争が続いている。一方でDorsey氏はステーブルコインに懐疑的な立場を公言してきたが、顧客需要の高まりから自社でも対応を進めるとしており、各陣営の路線の違いも鮮明になっている。

Squareのユーザー構成は直近の投資家向け説明資料によると米国が78%、国際市場が22%で、今回の展開は現時点では米国の対象加盟店に限定される。国際展開については内部で検討が進んでいるとされる。ビットコインのような価格変動の大きい暗号資産が日常決済に定着するかどうかは、各国の規制環境や消費者の受容姿勢にも左右される。今回の取り組みが米国以外の市場へどう波及するか、業界の関心が集まっている。

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