同名のRWAステーブルコインプロトコルを支えるトークンSTBLの価格が、過去24時間で30%以上急騰した。創設者アフタル・セーラ氏がX上で、第4四半期に買い戻しプログラムを予定していると発表したことが投資家の楽観を呼び込んだ。
この発表を受け、STBLは2桁の上昇を記録した。ただし、テクニカル指標はさらなる上昇を抑制し得る逆風を示している。
創業者、第4四半期の買い戻しを9月に確認
Sponsoredセーラ氏は、第4四半期に買い戻しを開始する予定を示し、この取り組みを「プログラム的資本の公共ユーティリティとしてSTBLを位置づける重要なステップ」と説明した。
さらに、プロトコル主導の財務買い戻しビジョンを提示し、ミント手数料の100%をトークンの再購入に充当することで、STBLの価値向上を図ると述べた。
STBLが30%急騰、ただし乖離は警戒を示唆
価格が上昇を続ける一方で、STBLのチャイキン・マネーフロー(CMF)指標はゼロラインを下回り下降傾向にある。これは資本流入と流出を追跡する重要なシグナルである。
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CMFは一定期間における資金の流入出を測定し、買い圧力と売り圧力の優勢を判断する。ゼロ超は強い買い、ゼロ未満は売り優勢を示す。
資産価格が上昇する中でCMFが低下する場合、弱気のダイバージェンスが生じ、強い買いがラリーを十分に支えていない可能性を示唆する。
SponsoredSTBLでは、2桁の上昇が確認されたものの、基盤となる買い圧力は減退しており、価格調整や統合局面の前触れである可能性がある。
さらに、バランス・オブ・パワー(BoP)もマイナス圏で推移し、弱気見通しを強めている。本稿執筆時点のモメンタム指標は-0.32である。
BoPは買い手と売り手の力関係を示す。正の値は買い手優勢、負の値は売り手優勢を意味する。価格上昇局面でBoPが負の値を示す場合、売り圧力が静かに増していることを示唆する。
STBLの反発は不安定な局面に
これらの指標は、STBLの上昇が実需よりも投機的要因に支えられている可能性を示している。そのため、上昇トレンドが揺らぐリスクは無視できない。
売りが強まれば、STBLは0.36ドルまで下落する可能性がある。
一方、買い手が勢いを強めれば、STBLは0.53ドルまで上昇する可能性もある。