ステラ(XLM)価格は11月入り、変動は小さい。10月の荒い相場を経て、0.30ドル近辺で横ばい。先月は約17%下落した。ただし他銘柄より底堅く、週間の下げは6%強にとどめた。
統計上、11月はステラにとって強い月だった。だが今回は説得力に欠ける。チャートとオンチェーンは相反するシグナルを示す。大局は弱い。一方で短期反発の芽がかすかに出ている。
Sponsored過去11月が示すステラの地合いの脆さ
歴史的に、11月のステラは予測しにくい。平均上昇率は+58%と見栄えがする。2024年の+470%や2020年の+159%の急騰が押し上げた。
しかし実像は中央値に表れる。-5.67%。多くの11月は実際には下落で終わった。
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その不均一さは短期のXLM価格チャートにも出る。10月31日から11月2日にかけて、高値は切り下がった。上昇のたびに買いの勢いが鈍る。
一方、相対力指数(RSI)は0から100で売買の強さを測る指標である。同期間にRSIは高値を切り上げた。
価格とRSIの不一致は、隠れた弱気ダイバージェンスと呼ぶ。表面上は横ばいでも買いの勢いは衰える。下方向の余地を示唆する。
Sponsored Sponsored勢いを取り戻さない限り、この脆い局面は11月初旬まで続く可能性。
短期資金フローに改善の兆し、大口投資家は静観
資金フローに小さな好材料が出た。チャイキン・マネー・フロー(CMF)は短期でわずかにプラスに転じ、現在は約+0.04である。
CMFがプラスなら、ステラに入る資金が流出を上回る。短期のクジラが戻りつつある可能性を示す。これは転換の確証ではないが、売り圧力に買いが徐々に対抗しているサインである。価格が調整する中で短期CMFが上向く点もそれを後押しする。
Sponsoredただし2日足ではCMFはなお-0.10近辺。大口や機関の本格回帰はまだ見えない。
これがゼロ超えに転じるまでは、短期の資金流入があっても反発は短命になりやすい。
不安材料はBybitの7日間デリバティブデータにもある。ショートは約790万ドル、ロングは約430万ドル。差は約84%に達する。
この偏りは、価格がわずかに上昇すればショートスクイーズが起き得ることを示す。売り方の買い戻しが入り、ステラの価格を一時的に押し上げる可能性。
しかし現時点では、その反発狙いのセットアップは短期資金の流入に全面的に依存する。大局の慎重な見方は変わらない。
ステラ価格チャート、狭い値幅と重要水準を示す
2日足チャートで、ステラは対称三角形内で推移している。この形は、買い手と売り手が拮抗し、どちらも主導権を握らない時に形成される。価格は0.27ドルから0.35ドルに収まり、数日続く。ためらいが見える。
ステラが0.27ドルを割り込んで終えると、この三角形の下辺トレンドラインが崩れる可能性がある。0.21ドル、場合によっては0.19ドルへの道が開く。その場合、10月の弱さがなお支配的であることを確認する。
XLM価格が0.35ドル上を維持し、0.37ドル超で引けると、上限レンジを再試し、0.47ドルを目指す可能性がある。強さが続けば、0.52ドルも視野に入る。ただし、短期RSIはその動きを支える勢いが乏しいと示す。
総じて、11月のステラの価格の方向性は、どちらのトレンドラインが先に破られるかにかかる。RSI主導の勢いは弱く、少なくとも現状では下側が危うい。