新型コロナワクチンで知られる米製薬会社モデルナが、わずか3日間でミーム株のような値動きを見せた。水曜日には、独自開発したmRNAがんワクチンがメルクとの共同で進めた第3相メラノーマ治験に成功し、株価は177%急騰。1日の取引でおよそ300億ドルの時価総額を加えた。
積極的な空売りの買い戻しが、大きな治験の進展を並外れた株価上昇に変えた。しかし、乱高下はその後も続いた。モデルナは木曜日に23.6%下落した後、金曜日に買いが戻った。
激しい反落と不安定な展開の後でも、モデルナは週間で140%超の上昇。BeInCryptoのアナリストは、同様の動きの可能性がある米国株3銘柄を分析した。
インテル(INTC)、ショートスクイーズ以外は型にはまる
モデルナの1日は暴落と回復で始まったが、インテルも同様の経緯をたどる。インテルは21.81ドルまで沈んだ後、1年で4倍の92.80ドルまで上昇した。主要半導体銘柄が不安定となる中での動きである。Nvidiaなど他社が揺れる中でも堅調だった。
第2四半期の売上高は25.4%増と15年ぶりの高伸長。リップ・ブー・タンCEOは95ドルで1000万ドル分の株式を新たに取得した。
疑念も根強い。インテルは「ホールド」評価で、29人のアナリスト中「買い」は5人のみ。ただし、平均予想116.84ドルは26%の上昇余地を示す。
ショートスクイーズだけは当てはまらない。インテルの空売り比率は2.87%と少なめで、オプションのプット・コールオープンインタレスト比率も1.00と拮抗している。
価格チャートも注視されている。7月中旬以降、ボトム81.88ドル・トリガー107ドル付近で逆三尊が形成され、8月12日以降は売り出来高が徐々に縮小。債券利回り上昇で半導体全体が逆風を受ける中でも売り圧力が和らいだ。
日足終値で106.91ドルを上抜ければ、139.60ドル方向へ30%の上昇が予想される。14A設計キットの今秋のアップル納入も注目材料。81.88ドルを下回れば、「モデルナ型銘柄」仮説は否定される。
ターゲット(TGT)、最も近い類似銘柄
小売大手ターゲットは、スケールこそ違えど類型をよく映す。21年に250ドル超から昨年11月に83ドルまで67%下落し、第2四半期好決算で4.28%上昇し159ドルへ戻した。
疑念が最も濃い。最新平均予想152.71ドルは現株価に対して3.95%下回る。22人中11人が「ホールド」評価。直近の推奨も「ホールド」または「売り」が多い。
ウォール街は、高値圏にある株を未だ「壊れた株」とみなしている。これはモデルナ型銘柄の共通点である。
弱気筋も構えている。プット偏重のオプションは1.03、空売り比率は3.70%。上昇幅が薄い出来高の中で進んだためだ。
ターゲットの株価は独自の動きを見せている。5月20日以降、上昇チャネル内で推移し、1日終値が161.96ドルを超えると、再びチャネル上限までの上昇余地が開け、上抜ければ約30%の上昇が期待できる。
サポートは151.41ドルと144.89ドルに位置する。ただし、出来高の減少や134.35ドル割れは、このシナリオのリスク要因となる。
メイシーズ(M)はすべての条件を満たすが、一部は不十分
百貨店チェーンのメイシーズ(M)はモデナの5つの条件すべてを満たしているが、そのうち2つの条件は部分的だ。モデナのような急落は経験していない上、本稿で取り上げた企業の中で最も弱いチャートとなっている。一方で、アナリストの懐疑的な見方と売りポジションという2つの明確な特徴を有する。
平均目標株価22.43ドルは、現在の23.40ドルから4.15%低い水準で、8人のアナリストのうち「買い」評価は1件のみ。JPモルガンの27ドル予想は「ホールド」扱いとなっている。さらに、プット優勢の比率は1.11で、3社中最も高く、モデナの空売り水準に最も近い。
3社の中で最も弱いチャートだが、希望も見えた。5月15日以降、メイシーズは上昇チャネルを維持し、8月16日に一時割り込みかけたが、8月4日以来最も強い買いが下値を支えた。
モデナも発表直前まで61.91ドルで下値を維持しており、防衛された下値はサプライズをもたらす可能性がある。
Mの抵抗線は23.93ドルに位置する。ただし、本格的な上値抵抗は25.33ドル付近で、ここを上抜ければ8%程度の上昇余地。ただし、29.01ドルを超えなければ上昇トレンドには転じない。23.06ドルを下回るとチャネル割れとなる。決算発表は9月10日予定で、今後の材料となる。
アナリストの見解:ターゲットはモデナに最も近い動きであり、主な材料は今週発表された第2四半期決算の好結果。株価はすでにある程度上昇している。インテルとメイシーズについては今後材料が控えており、インテルは107ドルの終値突破、メイシーズは9月10日の決算発表が注目材料である。
今後の上昇余地は、まだサプライズが起きていない銘柄にある。インテルが81.88ドル、メイシーズが23.06ドルを下回れば、上昇シナリオは崩れる。









