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SWIFT、リップル型導入も銀行排除せず

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Shigeki Mori

30日 1月 2026年 09:45 JST
  • SWIFTは国際送金をより迅速かつ明確、予測可能にする新たな小口決済スキームを発表した。
  • この設計は、リップル社が長年主張してきた不透明な手数料や遅延決済への批判を反映している。
  • リップルは依然として流動性の効率化を重視しており、これはSWIFTの仕組みが対応していない分野だ。
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SWIFTが新たなグローバル決済スキームを発表。消費者と中小企業向けの国際送金について、国内決済並みの迅速性と予測可能性を実現する構想。

この新構想は1月29日に発表された。2026年から段階的に導入される予定で、最小限の実用化製品は年の前半にもローンチされる。すでに40行を超える銀行がフレームワーク開発に参画している。

一見すると、この発表は、定例のインフラ刷新のように読める。しかし実際は、戦略的な転換を意味する内容であり、リップルが長年訴え続けてきた多くの課題とも重なる。

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SWIFT国際送金が大きく変革へ

SWIFTの新決済スキームは、消費者および中小企業発の国際送金を対象とする。ここは従来、着金に時間がかかり、手数料が不明瞭で、為替レートも予測できない分野である。

このスキームのもと、参加銀行は厳格なルールブックに従う。内容は、手数料と為替レートの事前開示、全額着金の保証、決済状況のエンドツーエンドでの可視化などである。

つまり、顧客は送金前に支払額・受取額・着金予定日が分かる仕組みとなる。

SWIFTはブロックチェーンの脅威を認識か

銀行にとって、国際小口決済は弱点となっている。

多くの国では国内決済が数秒で完了するが、国際送金はいまだ数日間を要し、複数の仲介業者を経由し、途中で価値の目減りも発生する。

フィンテック企業やブロックチェーンネットワークは、このギャップを活用してきた。特にリップルは、現行のコルレス銀行モデルでは、現代の期待に応えられないと主張してきた。

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SWIFTの発表は、このギャップを埋めるべきという圧力の高まりを反映している。

リップルが指摘していた課題をSWIFTも認める

長年にわたり、リップルは国際送金が本質的に破綻している理由を3つ挙げてきた。

  • 送金者は全コストを事前に把握できない。
  • 送金は遅く予測が難しい。
  • 銀行は国境を越えた口座へ事前に資金を供給しなければならず、資本が拘束される。

SWIFTの新スキームは、最初の2つの問題、すなわち透明性と予測可能性に直接対応した内容である。

これは偶然ではない。リップルが指摘してきた問題点は現実だったことが、SWIFTの対応でも裏付けられた。ただしSWIFTは別の解決策を選んだ。

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改善点はあるものの、SWIFTのモデルは、実際の銀行間での資金決済方法を変えるものではない。

資金移動は今後もコルレスチェーンを通じて行われ、為替口座への事前資金供給にも依存する。クロスボーダー取引のために資金は引き続き拘束される。

このスキームは利用者の決済体験を改善するが、銀行内部の流動性管理手法は変わらない。

この限界こそ、SWIFTの解決策の終着点である。

リップルの銀行向け実証事業に注目

リップルの最近の銀行提携は、異なるアプローチを取る。

リップルは、メッセージ標準化やルール徹底ではなく、決済メカニズムを重視する。ブロックチェーンベースの基盤や規制下のステーブルコインを用い、事前資金供給の削減を目指す。

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サウジアラビア、スイス、日本などの銀行が、この仕組みを実験的に導入している。これらのパイロットはSWIFTの代替ではなく、特定ルートで資本コストを下げるために実施されている。

リップルの価値提案は、インターフェースよりもバランスシートの最適化にある。

リップルの選択肢が狭まる

SWIFTの動きによって業界全体で基礎水準が引き上げられた。今後、透明性と確実な着金は必須となる。

この結果、スピードや可視性だけでの差別化がリップルにとって難しくなる。それでも、別の決済モデルへの需要は依然として残る。

資本集約型や新興市場のルートでは、流動性効率化の課題は未解決のままである。ここにリップルのアプローチが銀行から支持される余地が残る。

総じて、SWIFTはブロックチェーンを採用していない。XRPを統合してもいない。また、コルレス銀行システムを廃止していない。

その代わりに、リップルが長年指摘してきた構造的課題を認めつつ、既存システムを維持する形で別の解決策を選択した。

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