AVAXの価格がバイナンスで30ドルに達し、2月以来の高値を更新した。この動きによって、投資家のセンチメントは年末に向けて一段と楽観的な見通しに傾いている。
AVAXは今や多くの投資家にとってポートフォリオに組み込む有力候補とされている。では、この急伸を後押しした要因は何か。以下で整理する。
アバランチ(AVAX)、9月に機関投資家エクスポージャー拡大
フィナンシャル・タイムズの報道によれば、アバランチ財団は10億ドル規模を目指し、米国拠点の暗号資産関連財務ビークル2件の設立を交渉中だ。
Sponsored1件目はHivemind Capitalが主導し、ナスダック上場企業を通じて最大5億ドルを調達する見込みで、9月末までに完了予定。2件目はDragonfly Capital支援のSPACが関与し、こちらも5億ドルを目標としているが、手続きは10月にずれ込む可能性がある。
両案件からの資金は財団準備金からのAVAX買い入れに充てられ、供給上限7億2000万トークンのうちすでに4億2000万が流通している。
このニュースを受けて、9月11日にAVAXは30ドルまで上昇。その後28.8ドルに調整された可能性があるとBeInCryptoのデータは示す。
本日のAVAXの取引高は18億ドルを突破し、これも2月以来の高水準となった。市場の注目が再びAVAXに集まっていることを裏付ける。
現実資産(RWA)の成長がAVAXの見通しを強化
さらに注目すべきは、過去30日間におけるアバランチのRWA分野でのリーダーシップだ。RWA.xyzのデータによれば、アバランチの総RWA価値は139%以上拡大し、4億5000万ドルを突破した。
この急成長の背景には、3,790億ドル超を運用するジャナス・ヘンダーソンの資産トークン化がある。同社のジャナス・ヘンダーソン・アネモイAAA CLOファンド(JAAA)は、Centrifugeプロトコルを通じてアバランチ上に完全オンチェーンで発行された。
9月初旬以降、アバランチ上でのJAAA総価値は2億5000万ドル超に達している。ただし、アバランチのRWA市場シェアは2.82%にとどまり、同分野での激しい競争も浮き彫りにしている。
9月における機関投資家の関与拡大がセンチメントを押し上げ、AVAXの急騰を後押しした。この勢いを背景に、テクニカルアナリストはより高いターゲットを想定し、一部は年末までに40ドル超回復を予想している。