リップル(XRP)は直近で過去最高値(ATH)を記録した後に急落し、その後は横ばいの展開が続いている。本稿執筆時点のXRP価格は、投資家の心理的節目とされる3ドルのサポート水準をわずかに上回る3.13ドル付近で推移している。ただ、市場の売り圧力が強まるなか、今後もこのサポートを維持できるかは不透明な状況だ。
XRP投資家が売却中
暗号資産のオンチェーン分析を手掛けるGlassnodeの指標「ネット実現損益」によると、直近24時間でのXRPの売却規模は約8億4500万ドルに達した。これは今月に入り、単日としては最大級の売り圧力となっており、投資家の間にXRPの価格安定性に対する警戒感が根強く残っていることをうかがわせる。
同不確実性は、多くの投資家が利益を確保する動きを促しており、特にアルトコインが3.66ドルのATHに向けて反発するのに苦労しているなかで顕著である。

また、XRPの長期保有者(LTH)の動きを示す指標「Liveliness」が直近で4カ月ぶりの高水準まで上昇しており、利益確定を狙った売却が加速している。こうした動きが続けば、売り圧力が一段と高まり、3ドルのサポート水準を割り込むリスクも高まると見られる。Livelinessが増加すると、XRP保有者が最近の利益を活用していることを示唆し、さらなる売り圧力につながる可能性がある。
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XRP価格の維持が必要
現時点でのXRPのサポート水準は、過去頻繁に試されてきたわけではないが、重要な防衛ラインとなっている。このラインを下回ると、次の節目は2.65ドル付近になる見込みだ。一方、市場全体が回復基調を強め、投資家心理が改善すれば、XRPが再び強気トレンドに復帰する可能性もある。その場合、3.41ドルの抵抗線を突破することで、最高値の3.66ドルに向けた上昇モメンタムが期待される。
現在の市場動向と投資家からの売り圧力を考慮すると、XRPの価格はさらなる下落圧力に直面する可能性が高い。3.00ドルのサポートが失われると、さらなる売り圧力を生む可能性がある。

一方、市場全体が上昇基調に転じ、投資家心理が改善した場合は状況が好転する可能性もある。目先の抵抗線である3.41ドルを上抜ければ、再び上昇基調に戻り、ATHである3.66ドルへと近づく可能性も考えられる。
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