XRPは再びブレイクアウトに失敗し、持続的な下落トレンドから抜け出せていない。主要なレジスタンス下で推移し、投資家の支援が薄れている状況。
信頼感の低下により売り圧力が増し、XRPは度重なる反発にもかかわらず、トレンド転換に苦しむ懸念が強まっている。
約50%のXRP供給が含み損
オンチェーンデータによると、収益性が急速に悪化。利益が出ているXRPの供給割合は、数週間の継続的な低下を経て52%まで落ち込んだ。現在、流通量のおよそ半数が損失を抱えており、パニック売りが広がるリスクが高まっている。
Sponsored前回この水準になったのは2024年11月。過去の傾向として、利益が出ている供給割合が50%を下回ると、長期的な下落が続く場合が多い。直ちに大幅な下落が起こるわけではないが、このパターンは長期的な下押しリスクを示唆している。
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マクロデータも追い打ちをかけている。XRP上位1%アドレスによる保有量はわずかに減少。今月初めの87.7%から現在は87.6%に低下した。
変化は小さいものの、このアドレス群にはクジラや機関投資家規模の保有者も含まれる。たとえ緩やかな分散でも、相場に影響しうる。この段階的な売りは慎重姿勢を示し、XRPが新たな需要なしに反発を維持できるかへの懸念も強めている。
XRP価格、奇跡的な回復が必要
XRPは本稿執筆時点で1.92ドル近辺で推移し、1.94ドルのレジスタンス直下に位置。価格は6週間以上続く下降トレンドラインに抑えられている。現状では、XRPは当面1.85ドルから1.94ドルのレンジで推移する可能性が高い。
弱気なセンチメントがXRPをさらなる売りに晒し続けている。収益悪化やクジラの分散を受け、1.85ドルへの下落も想定範囲内。ただし全体市況の急悪化がない限り、より深い下値ブレイクは限定的とみられる。
一方で、強気シナリオも残されている。XRPが1.94ドルを上抜け、2.00ドルを明確に突破すれば、下落トレンドから脱却できる。この動きが弱気シナリオを否定し、収益性の改善も期待される。利益向上が信認を回復させ、より幅広い反発を後押しする可能性。