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アバランチETF競争が新段階へ=ステーキング導入で差別化

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執筆&編集:
Shigeki Mori

28日 11月 2025年 17:02 JST
Trusted-確かな情報源
  • ビットワイズがステーキング機能搭載のアバランチETFを申請更新、手数料0.34%で業界最低水準を実現
  • セキュリタイズが欧州でアバランチ採用の規制対応型システム承認取得、2026年初頭に稼働予定
  • アバランチネットワークは過去30日で63%増の6,200万トランザクション、機関投資家の関心が加速
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米国における暗号資産上場投資信託の競争が新たな段階に入った。ビットワイズは27日、アバランチ現物ETFの申請書更新を米証券取引委員会に提出し、ステーキング機能を搭載した米国初のETFとして市場投入に近づいている。AVAX価格は申請更新を受けて約7%上昇し、15ドル付近で推移している。

一方で、26日にはセキュリタイズが欧州連合でアバランチを採用した規制対応型取引決済システムの承認を取得するなど、機関投資家による同ネットワークへの関心は急速に高まっている。

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手数料競争とステーキング収益の実現

ビットワイズが米証券取引委員会に提出した更新申請書によると、同社のアバランチETFはティッカーシンボル「BAVA」で取引され、スポンサー手数料は0.34%に設定される。これはヴァンエックの0.40%、グレイスケールの0.50%と比較して最低水準とされる。

最も注目すべき点は、保有するAVAXトークンの最大70%をステーキングし、プルーフ・オブ・ステーク・ネットワーク上で追加トークンを獲得する計画を明らかにしたことである。発行体は利回り創出額の12%を経費として徴収し、残りを出資者に還元する仕組みとなっている。競合他社はまだステーキングを導入していないため、現在のところ手数料はスポンサー手数料のみとなっている。

ビットワイズは当初5億ドル相当の資産に対して最初の1カ月間、手数料を全額免除する提案も行っている。これは従来型の投資家がアバランチへのエクスポージャーとステーキング収入を得るための最も低コストの手段としてBAVAを位置付けることを目的としている。申請書には流動性準備金、コインベースとのより厳格なカストディ規則、量子コンピューティングの脅威から最近の取引所ハッキングまであらゆるリスクを網羅する更新されたリスク開示も導入されている。

欧州市場での採用と機関投資家の動向

トークン化プラットフォームのセキュリタイズは26日、スペイン国家証券市場委員会から欧州連合の分散型台帳技術パイロット制度に基づく承認を取得した。同社はアバランチブロックチェーン上に規制対応型の取引・決済システムを構築する計画であり、これにより米国と欧州の両方で規制された証券インフラを運営する初の企業となる。

セキュリタイズのカルロス・ドミンゴ最高経営責任者は、「この承認により世界最大級の2つの金融市場が接続される」と述べた。

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同社は2026年初頭に欧州プラットフォームでの最初のトークン化資産発行を予定している。アバランチは秒未満の決済時間と機関投資家向けの設定可能なアーキテクチャを理由に選定された。

機関投資家によるアバランチへの資金コミットメントも加速している。AVAX Oneトレジャリーは11月5日から23日の間に9,377,475AVAXを取得するために1億1,000万ドルを投じ、総保有量は1,380万AVAXを超えた。同社のジョリー・カーンCEOは、「11月初旬にトレジャリー戦略を開始して以来、迅速に1,380万AVAX以上を蓄積した」と述べ、高速で機関投資家向けに構築されたアバランチへの確信を示した。

ネットワーク活動の拡大とETF承認への期待

アバランチのオンチェーンデータは強力な成長を示している。Nansenがまとめたデータによると、アバランチネットワークは過去30日間で6,200万件以上のトランザクションを処理し、63%増加した。ネットワーク内のユーザー数は2.9%増加し、67万人に達した。10月にはC-Chainのガス使用量が史上最高を記録し、月間アクティブアドレス数が1億を超えた。

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XRP ETFは11月13日の開始以来、累積で6億4,300万ドルの流入を記録し、ソラナETFは6億1,300万ドル以上の流入を集めた。これらのアルトコインETFの初期成功は、投資家の需要が実用性の高い資産に集中していることを示している。アバランチは7.5%のステーキング報酬を提供しており、これは政府債券や社債が提供するものよりも高い水準である。

ビットワイズのBAVAは、ヴァンエックとグレイスケールのアバランチETFとともに2026年第1四半期の承認を目指している。承認されれば、BAVAはNYSE Arcaで取引される予定で、ヴァンエックとグレイスケールのアバランチETFはナスダックに上場する見通しである。DTCCはすでにアバランチETFを決済適格性名簿に掲載しており、これは通常、裏側で上場準備が開始された場合にのみ発生する動きである。

本記事の要約(3つの箇条書き)

メタディスクリプション

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抜粋

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主な出典

  1. 元記事1: AMBCrypto – “All about AVAX’s latest 7% rally and the threat facing its price action”
    https://ambcrypto.com/all-about-avaxs-latest-7-rally-and-the-threat-facing-its-price-action/
  2. 元記事2: CoinDesk Japan (Yahoo!ニュース) – “アバランチETFの競争が激化──ビットワイズが初めてステーキング機能を追加”
    https://news.yahoo.co.jp/articles/1bf6388fee57a953079f3afca17306c7c5933795
  3. ビットワイズのアバランチETF S-1申請書: SEC
    https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/2086017/000121390025087599/ea0256697-s1_bitwise.htm
  4. セキュリタイズのEU承認: Securitize公式発表 (2025年11月26日)
  5. アバランチネットワークデータ: Nansen Analytics
  6. AVAX Oneトレジャリーの取得データ: 公式発表 (2025年11月)
  7. XRP・ソラナETFの流入データ: Bloomberg ETF Analytics (2025年11月)

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