米国の利下げ期待が高まる中、ビットコインは明確な価格上昇を見せていない。その一方で、バイナンス・フューチャーズの先物取引量が顕著に減少しており、アナリストはこれを「警告」と捉えている。
CryptoQuantのアナリスト、ミニョレは月曜日に発表したレポートで、先物取引量の大幅な減少は懸念すべき兆候であると指摘した。
市場行動の変化
同氏は、今回のブルランにおいて、バイナンス先物市場での買い/売り比率の上昇が価格の底打ちや統合局面を示すことが多かったと説明した。
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先物市場で買い注文が優勢であることは、多くの投資家と大規模な資本が価格上昇を見込んでいることを示す。ミニョレは、バイナンス先物市場の歴史的な動きが通常は上昇傾向と一致していたと述べた。
しかし、足元ではセンチメントが変化している。ミニョレは現在の状況が2021年の市場ピーク時に似ていると分析。価格が大幅に上昇した今、トレーダーは単純な買い/売り比率だけでなく、実際の取引量を重視すべきだと提案した。
バイナンス先物取引量の回復が必要
チャートを分析すると、2020年以降のビットコインの上昇は、バイナンス先物の買い注文量増加と強く連動していた。しかし、今回は異なる動きを示している。ビットコインが過去最高値を更新しているにもかかわらず、先物の買い注文量は追随していない。ミニョレは、この乖離が2021年の市場天井と酷似していると指摘した。

また同氏は、ETFやマイクロストラテジー(MSTR)が現物市場の流動性を押し上げている一方で、先物市場は依然としてバイナンスに集中していると述べた。ミニョレは、先物市場の回復がなければビットコインの強い上昇は難しいと分析している。
もっともミニョレは、今回のブルランの終了を断定するには至っていない。
問題は、全体的に流動性が低下していることだ。取引量が回復すれば、市場はまだ終わっていないと見なせる —— ミニョレ(CryptoQuantアナリスト)