トラスティッド

PPIデータでビットコイン下落 今後さらなる下落はあるか

4分
投稿者 Paul Kim
編集 Shota Oba

概要

  • ビットコインは7月のPPIが月次で0.9%上昇し、予想を上回り、利下げ期待が薄れたため急落した。
  • 生産者物価指数の高止まりは、インフレ圧力の持続を示唆し、連邦準備制度の金融緩和計画を複雑にしている。
  • 今後の小売売上高データは、強い消費が利下げをさらに抑制する可能性があるため、ビットコインに追加のリスクをもたらす。
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7月の予想を上回る生産者物価指数(PPI)報告は、市場に懸念を広げた。インフレ圧力が予想以上に持続する可能性を示し、米連邦準備制度理事会(FRB)による積極的な利下げ観測を後退させた。ビットコイン(BTC)は金融緩和期待を背景に上昇していたが、急落に転じた

予想外のPPI上昇でビットコイン下落

7月の米PPIは前月比0.9%、前年同月比3.3%上昇と、見出し・コアともに市場予測を大きく上回った。木曜発表のデータは、卸売価格と生産コストの幅広い上昇を示している。

イベント 期間 実績 前回 予想
PPI MoM 7月 0.9% 0% 0.2%
コアPPI MoM 7月 0.9% 0% 0.2%
新規失業保険申請件数 8月9日週 22万4000 22万7000 22万8000
継続失業保険申請件数 8月2日週 195万3000 196万8000 196万
コアPPI YoY 7月 3.7% 2.6% 2.9%
PPI YoY 7月 3.3% 2.4% 2.5%

生産者価格の急伸は広範なインフレの前触れとなる。企業が高コストを消費者に転嫁すれば、消費者物価指数(CPI)の上昇に波及し、インフレサイクルが長期化する可能性がある。

火曜の7月CPIでは急伸は見られず、企業が現時点ではコストを吸収している可能性を示した。これらのコストの一部は、トランプ政権による関税政策が要因とみられるが、吸収は一時的で最終的には消費者に転嫁されるとの見方が多い。

こうした動きはFRBにとって金融緩和方針の調整を迫る要因となり、利下げ判断を慎重にさせる。

市場の織り込みも変化し、CME FedWatch Toolは年内利下げ回数予想を3回から2回に引き下げた。9月の大幅利下げ観測はほぼ消滅した。

小売売上高データがビットコイン相場の次の試金石に

今夜発表の米小売売上高に注目が集まっている。消費者支出を直接反映する先行指標であり、強い結果はインフレ懸念を一段と強める可能性がある。

小売売上高の増加は需要の底堅さを示し、インフレ抑制が困難な環境を示唆する。堅調な支出は、最近の雇用市場の軟化懸念を相殺する効果もあるとみられ、FRBが高金利を長期維持する根拠となり得る。

ビットコインの直近の上昇は、7月の米雇用統計が予想外に弱く、早期利下げ観測が高まった8月3日以降に始まった。

小売売上高が予想を上回り、今回のPPI上振れと重なれば、FRBの緩和期待はさらに後退する可能性が高い。

日本時間15日午前11時時点で、ビットコインはバイナンスで約11万8900ドルで取引され、マクロ経済見通しの再評価が進んでいる。

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ポールは、ビンクリプトの韓国チームでシニアリサーチャーを務めている。国内メディア、特にコインデスク・コリアで約14年間ジャーナリストとして働いた経験を持つ。大学では化学とジャーナリズムを専攻し、暗号資産、AI、社会に深い関心を持っている。
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