6月以降、米国投資会社によるビットコイン現物ETF(上場投資信託)の申請ラッシュが続いている。日本在住ユーザーはビットコインETFを購入できないが、米国証券取引委員会(SEC)が承認した場合はビットコイン(BTC)高騰が予想されることから、多くの投資家が注目している。
米ブルームバーグは5月15日、金融大手ブラウン・ブラザーズ・ハリマン(BBH)ETF部門のグローバルヘッドを務めるショーン・マクニンチ氏へインタビューを行った。BBHが毎年公開しているETF調査レポートの内容についても議論し、マクニンチ氏によると、ビットコインETFは今後10年で30兆ドル規模の巨大市場に成長するという。
ビットコインETF、将来的に普及が進む見込み|BBH最新レポート
直近で暗号資産(仮想通貨)運用大手の米グレイスケールが、ビットコイン現物ETFの承認拒否を続ける米SECへ抗議するなど、市場は混乱している。しかし、6月に米Volatility Sharesのレバレッジ型ビットコイン先物ETFが承認されるなど、状況は確実に前進している。
一方で5月時点のETF調査レポートでは、大局的に見ればビットコインETFの採用は拡大するだろうと結論を出していた。マクニンチ氏はビットコインETFの特徴について、次のように述べている。
ETFは今や、多くの投資家にとって投資戦略の中心となる金融商品だ。ETFの利用者はますます増えており、資産クラスや仕組みも多様化している。
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BBHのETF調査レポートでは、世界中の投資家を対象にアンケート調査(回答者325人)を行っている。なお、回答者の40%が10億ドル超の資産を運用している。回答した投資家のうち60%が、ビットコインETFの利用を増やす予定だという。
マクニンチ氏は、ビットコインETFの「ビッグ3」として、ヴァンガード、ブラックロック、State Street Global Advisorsを挙げた。いずれも資産運用大手であり、こうした有名企業がビットコインETFにリソースを費やしている。こうした状況から、ビットコインETFは今後、あらゆる資産運用会社が提供する金融商品として普及すると予想している。
ビットコインETF、市場成長への障壁は
マクニンチ氏は、ビットコインETFが投資家に受け入れられるまでは紆余曲折があったが、現在ではより多くの投資家を呼び込める可能性があるとし、以下のようにコメントを残している。
取引されているビットコインETFはスプレッドが狭く、投資家が費用対効果の高い方法で参入できることは間違いない。
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しかし、ヨーロッパやその他の地域は、OTC(取引所を介さない店頭取引)市場が大きく流動性が分散しすぎていること、逆に米国では少数の取引所に流動性が集中し過ぎていることを懸念し、注意を促している。
翻訳:BeInCrypto Japan
原文:BBH Survey Foresaw Bitcoin ETF Buzz, Predicted $30 Trillion Value in a Decade
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