ビットコイン価格(BTC)は4日、年初来最高値を再び更新し、4万ドルへと上昇した。本稿執筆時点でのビットコイン価格は4万31ドルとなっており、これは22年4月以来の水準となる。
暗号資産(仮想通貨)分析サイトSantimentは、「ビットコイン価格が4万ドルを再び超える動きが市場参加者の大きな注目を集めている。ETFの確定日に関連するFUD(恐怖、不確実性、疑念)とFOMO(取り逃がしの恐怖)がビットコインの価格が5万ドルに到達するタイミングの重要な触媒となる可能性がある」とした。
著名暗号資産インフルエンサーのJJCycles氏は「ビットコイン価格が4万ドルに到達したが、今後も上昇が見込まれる。次の目標価格帯は4万5000ドルから4万8000ドル。この水準に達すると、市場を見守る投資家たちの参入が予想される。24年上半期には市場に出回っていないの流動資金が市場に投入されるだろう。CMEでビットコイン価格が4万500ドルにギャップアップした。アメリカの投資家たちがビットコインに対してロングポジションを強化しており、ETF承認に期待だ」と語った。
- ギャップアップとは、株式や金融市場における用語で、ある取引セッションの開始価格が前セッションの終了価格よりも高い状態を指す
- CMEは「Chicago Mercantile Exchange」の略で、シカゴにある世界最大級の先物取引所の1つ
暗号資産分析サイトのコイングラスによれば、過去24時間で2328万ドル分のビットコインのショートポジションが清算された。Into The blockによると、1日時点で80%以上のビットコイン保有アドレスが利益を出している状態だ。この水準は21年の12月にビットコイン価格が5万ドルを記録した時と同等水準になる。4日時点では、1000BTC以上を保有するアドレスが22年の12月ぶりとなる高水準を記録した。
当社シニア・インベストメント・アナリストのヴァルドリン・タヒリ氏は27日の市場分析で、エリオット波動理論を引き合いに、ビットコインは上昇トレンドの第3波にある見ており、三角持ち合いからのブレイクアウトは価格を4万1000ドルの抵抗レベルへと押し上げる可能性を示唆していた。
グレースケール、「米国経済の先行きが暗号資産市場に影響する」
ビットコイン現物ETFを申請している大手暗号資産ファンドのグレースケールは1日、11月の暗号資産のレポートを公表。金融市場は中東の地政学的紛争や米国経済のリスク緩和を受けて、23年にビットコインは130%回復し、主要資産の中で最もパフォーマンスが良い一つになる見込みと指摘。24年には連邦準備制度の引き締め終了と、大統領選挙などによる米国経済の不況回避が、暗号資産市場の改善に繋がると分析した。業界の重鎮として知られるビットメックスのアーサー・ヘイズ元CEOは28日、中国の貨幣の増刷の再開は、上昇相場を誘発する可能性があると主張した。
ETF承認はさらなる価格上昇を引き起こせるのか?
オンチェーン分析プラットフォームGlassnodeの11月20日のレポートによれば、ビットコインETF承認はビットコイン市場に大きな需要を引き起こし、ボラティリティを増加させる可能性があると指摘。アナリストの分析によれば、株式、債券、金などの投資家がビットコインへの投資を行うことで、最大705億ドルの市場流入が期待される。同社の調査によると、機関投資家からの需要増加にも関わらず、短期トレーダーの供給は低下し、取引所の残高も市場流動性の制約を示している。
米パンテラキャピタルの11月15日レポートでが、ウォールストリートの格言「噂を買い、ニュースを売る」との相関性を指摘し、過去の事例(CME Futures発表、Coinbase公開上場)を基にビットコイン価格がETF承認後に下落するシナリオを提唱。ブラックロックのETFは市場に大きな影響を及ぼすと予想し、ビットコインETFが資産クラスとしての地位確立に寄与する一方で、SEC却下の場合にはショートの増加の可能性も指摘。ゴールドETFとの類似性に言及し、ビットコインETFの導入が市場の需要構造に恒久的な変化をもたらす可能性があると分析している。市場に与える影響は重大としたが、従来の小売市場から需要を奪う可能性も指摘した。
英大手スタンダートチャート銀行は29日、米国での複数のビットコインETF承認が主要因となり、ビットコインが上昇トレンドを引き起こすと指摘。同氏らは、申請されているETFが「予想よりも早期に承認される可能性がある」とし、ビットコイン価格が24年末までに10万ドルに到達すると分析した。24年第1四半期までに、ビットコインとイーサリアムの両方の現物ETFが承認されると予想し、「機関投資家に対する新たな投資チャンスを提供するだろう」と述べた。
Follow us on:
X(Twitter):@BeInCryptoJapan
Telegramチャンネル:@BeInCrypto Japan オフィシャルチャンネル
免責事項 - Disclaimers
当ウェブサイトに掲載されているすべての情報は、誠意をもって作成され、一般的な情報提供のみを目的としています。当ウェブサイトに掲載されている情報に基づいて行う一切の行為については、読者ご自身の責任において行っていただきますようお願いいたします。