米先物最大手「シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)」のビットコイン(BTC)先物(3月限)が31日、決算日を迎えた。
3月、6月、9月、12月最終週の金曜日は四半期決算日となっており、各種先物やオプションの満期日とも重なることから重要な節目として意識される。当社アナリストは、CMEビットコイン先物(3月限)の期限満了が及ぼす相場への影響について考察した。
限月とは:
先物取引やオプション取引において、先物の期限が満了する月のこと。例えば、3月に期限が満了する取引であれば3月が限月であり、「3月限」という言い方となる(SMBC日興証券「初めてでもわかりやすい用語集」)
CMEはビットコイン先物(3月限)が期限満了を迎えた31日、7,603枚の出来高と15,268枚の建玉を報告した。
建玉とは:
先物取引やオプション取引において、未決済になっている契約総数のこと。「玉」ともいう。ある契約の建玉が1枚あるということは、その契約に関し、一人の売り手と買い手がいることを意味する(野村證券「証券用語解説集」)
暗号通貨分析ツール「コイングラス」によると、30日時点、ビットコイン先物の建玉総額は約114億ドル(1兆5,190億円相当)であった。これまでのピークである約130億ドル(2022年10月)、180億ドル(22年4月)を下回っていることから、先物満期が市場に与える影響は軽微であると考えられる。
ビットコイン先物は強気を維持
さらに、多機能チャートツール「トレーディングビュー」はCMEビットコイン先物の買いシグナルを表示しており、デリバティブ市場がまだ強気であることを示唆。
5日間のCME先物チャートでは、ガウス分布(Gaussian channel)のミディアムバンドを上回る終値があった。これは強気のサインであり、次のレベルである33,000ドル付近につながる可能性があると予測するアナリストもいる。
また、CMEビットコイン先物における27,300〜28,700ドルのギャップが閉じられ、20,300〜21,000ドルの間に新たなギャップ(窓)が形成されているとの指摘もあった。
CMEは毎週金曜16時(CST:米国中部標準時)から日曜17時(CST)までが休場となるため、24時間365日動くビットコイン市場がその間に急騰・急落した場合、CMEのチャート上にギャップが生じる。
ビットコインの価格展望
ビットコインは現在、短期的な強気パターンを形成している。したがって、3ヶ月ビットコイン先物の期限満了が市場に大きな影響を与えることはないだろう。
日足をみると、ビットコインは年初来高値を更新し29,000ドルを突破後、28,187ドルへ反落。しかし、過去2週間では12%の上昇を維持している。
ビットコインは、米商品先物取引委員会(CFTC)がバイナンスを提訴した27日を境に26,770ドルまで下落したが、すぐに反発した。主要な抵抗線はまだ30,000ドル付近にあるため、これがさらなる上昇のターゲットとなる。
翻訳:BeInCrypto Japan
原文:How Will BTC Price React to CME Bitcoin Futures Expiration?
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