Cetus ProtocolのネイティブトークンであるCETUSは28日、Sui（SUI）ネットワーク上に構築された分散型金融（DeFi）プラットフォームが、ハッキングされた資金をユーザーに100%返金することを発表した後、2桁の上昇を見せた。
この回復計画は、5月22日のエクスプロイトに対応するもので、ユーザーに2億2000万ドル以上の損失をもたらした。このエクスプロイトは、Cetus Protocolのコードにあるバグが原因だった。
Cetus Protocol、ハッキング被害者に全額補償へ
直後に、Cetusはさらなる損失を防ぐためにスマートコントラクトの運用を停止した。一方、盗まれた資金のうち約1億6300万ドルはSuiネットワーク上で凍結された。しかし、約6000万ドルのUSDC（USDC）はイーサリアム（ETH）にブリッジされた。
現在、Cetus Protocolは最新の回復努力として、盗まれた資産を返金するための戦略を示した。
「我々の現金とトークンの財務を使用して、現在オフチェーンにある盗まれた資産を完全にカバーする立場にある。これは、Sui Foundationからの重要なローンを含み、すべての影響を受けたユーザーに100%の回復を可能にする」と投稿に記載されている。
回復計画は、ハッカーアカウントに凍結された資金を解放するためのコミュニティ投票に依存している。この提案は、ハッカーの承認を必要とせずにこれらの資金を回収するためにプロトコルをアップグレードすることを目指している。
投票が通過すれば、資金は安全に保管され、影響を受けたCetusユーザーに返還される予定。投票は5月27日火曜日の午後1時PSTに開始され、最大7日間続く。しかし、少なくとも2日後に結果が明確になれば、早期に終了することも可能。
「完全な回復はコミュニティ投票の結果に依存しているため、Suiコミュニティの全面的な支援をお願いしたい。この要求は我々の行動によって強いられたものであるが、特に影響を受けた人々にとって正しい決定だと考えている」とCetus Protocolは付け加えた。
この発表はユーザーと投資家の間で新たな信頼を呼び起こした。CETUSの価値はニュースが流れた直後に15.3%上昇した。本稿執筆時点で、アルトコインは0.16%で取引されており、日次で30.3%の上昇を示している。
返金計画に加えて、Cetusはハッカーに対して、2万920ETH、5500万ドル以上の価値のあるその他の盗まれた資産を600万ドルと免責と引き換えに返還するよう促した。
「その代わりに、2324ETH（約600万ドル）を報奨金として保持できる。この件は解決済みとし、法的、情報的、または公的な行動を追求しない。このオファーは時間制限がある。資産がオフランプまたはミックスされた場合、法的および情報的リソースを世界的にエスカレートする。この問題をホワイトハット行動として解決する機会はもう利用できない」とオファーに記載されている。
一方、Sui Foundationは、ハッカーの特定と逮捕につながる情報に対して500万ドルの報奨金を別途提供した。また、財団は1000万ドルのセキュリティ強化を発表し、監査、バグ報奨金、開発者ツールを通じてエコシステム全体の保護を強化する。
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