クロスチェーンを提供するDeFi(分散型金融)プロトコルMultichain(マルチチェーン)は14日、資金不足に陥ったため閉鎖すると発表した。また、ジャオ・ジュンCEOが5月21日に中国で現地当局により逮捕され、運営用のハードウェアウォレット、秘密鍵ともに押収されていることも公表した。
マルチチェーンのMPCサーバー運営はジャオ・ジュン氏の個人用クラウドサーバーアカウントで実行されていたが、現在アクセス不可能とのこと。マルチチェーンは、ブロックチェーン間で暗号通貨を移動(ブリッジ)できるプロトコル。便利な一方でセキュリティ面の脆弱性が指摘されていた。
マルチチェーンは5月、一部ユーザーの間でウォレットへの着金が完了しないシステム不具合が発生し、サービスを一時停止した。ジャオ・ジュンCEOが中国で逮捕されたとの噂も既に出回っていた。
その後7月に入り、7日時点で1億2500万ドル(約174億円)規模の不正流出が発生。この件についてはジャオ・ジュン氏の妹が、「MPCアドレスからの送金操作と、昆明のIPアドレスからのログイン情報がクラウドサーバー上に残されていた」と説明している。
さらに11日、1億300万ドル(約143億円)規模の異常な資金移動が確認されるなど、ハッキング被害と思われる資産の不正流出が続いていた。
MPC(マルチパーティ計算):
暗号資産を管理するウォレット秘密鍵について、分割保管したまま運用する技術。分割された秘密鍵の各断片を、共有することなく運用できる。
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