イーサリアムは12日早朝、Shapella(上海)アップグレードの実装を完了した。同アップグレードに伴い、ステーキングされているイーサリアム(ETH)、約1800万ETHおよび、バリデータのステーキング報酬の引き出しが可能となった。
上海アップグレードは、2022年9月に実装されたイーサリアムネットワークのアップグレード「The merge」に続くもの。イーサリアム2.0への布石となる重要なアップグレードの一つだ。同アップグレードでは、エポック194048からハードフォークが実施。バリデーターはビーコンチェーンからエクセキューションレイヤー(EVM)に戻る。これにより約1800万ETH及びバリデータのステーキング報酬の引き出しが可能に。本稿執筆時点には、54.7万ETHのうち、約27.5万ETHの引き出し要請が可能であることがイーサリアム・ブロック・エクスプローラー「beaconchai.in」にて確認された。さらに、ブロックチェーン分析会社Nansen.aiのデータによると、ステークが解除されたイーサリアムはほとんど引き出されておらず、ステークされたイーサリアムの変化率は0.4%にとどまった。
これを記念し、イーサリアムのコミュニティグループイーサリアムキャットハーダーズ(Ethereum Cat Herders)が「Shapella Mainnet Watch Party」というイベントを開催し、約4000人が参加した。イーサリアム共同創設者ヴィタリック・ブテリン氏は同アップグレードに関し、「イーサリアムプロトコルの移行の最も難しく、速い部分の移行は終了した。重要な部分の移行がまだ残っているが、これらの移行はゆっくりと安全に行ってゆく」と語った。
Krakenのステーキングサービス、すべての米国ユーザーのETH引出しへ
Ratedネットワークエクスプローラーのデータによると、ステーキングに移行するバリデーターの中で、暗号資産(仮想通貨)取引所クラーケンが出金キューの62%を占めている。米国証券取引委員会(SEC)は23年2月、クラーケンのステーキングサービスが無登録の証券提供にあたると発表。同取引所は和解金として3000万ドル(約39億円)を支払った。本件を踏まえ、同社のステーキングサービスは、米国ユーザーがステークしたETHの自動出金のオペレーションを行っている。なお、引き出し処理は、特定の期間内で実行できるバリデータの数に上限が設けられており、すべてのETHが即座に引き出し可能なわけではない。
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