暗号資産市場は25日、時価総額がおよそ4%下落した。イーサリアム（ETH）のステーキング解除の申請が急増し、投資家の間で懸念が強まったためだ。オンチェーンデータによると、約118万ETHが引き出しを待っている状態であり、数カ月ぶりの大規模な滞留が発生している。
この滞留は、イーサリアムネットワークへの負荷増大を明確に示した。通常、ステーキングの解除には3日から5日かかるが、現在の申請では最大で40日を要する見通しだ。
ステーキング解除の急増は売り圧力ではないとの見方
アンステーキングは自動的に売却を意味しない。多くの保有者は、価格上昇やDeFiの機会を待ってETHを保持する可能性がある。Dune Analyticsのデータによれば、過去45日間でアンステーキング量とETH価格に強い関連性は見られない。
しかし、引き出されたETHが取引所に移動すると、価格が下落することが多い。
8月19日、バイナンスへの大規模な流入がETHの5%下落と一致した。同日、ナスダックは連邦準備制度の利下げ遅延への懸念から1.46%下落した。
オンチェーンデータによれば、今週は1日あたり約11万5000ETHがステーキングから退出する。現在の価格で約4600ドル、つまり1日あたり5億2900万ドルが流通することになる。
このボリュームは市場がマクロ経済の変動に敏感であるため、不確実性を増している。大量のアンステーキングとネガティブなニュースの組み合わせが急激な価格変動を引き起こす可能性がある。
市場の声の中には、懸念が過大評価されていると主張するものもある。ある投資家は、FTX関連のアンステーキング後に同様の懸念に直面したソラナと状況を比較した。
一方、CryptoQuantのデータは、中央集権型取引所でのETH供給が過去最低に落ち込んでいることを示している。残るは1830万ETHのみで、即時の売り圧力が軽減されている。
アンステーキングフローは依然として大きいが、その影響は取引所への移動と広範な経済状況に依存する。アナリストは、ETHの引き出しだけでは外部の市場ショックがない限り、持続的な売りを引き起こす可能性は低いと警告している。
全体として、記録的なイーサリアムのアンステーキングバックログは投資家活動の増加を示しているが、市場への影響は不確実である。
数十億ドルのETHが解放される予定だが、取引所のフローと世界経済の動向が、この急増が売り圧力に転じるか、単に成熟したネットワークを反映するかを最終的に決定する。
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