エテナ(ENA)トークンは、堅調なテクニカル指標と最近の市場ストーリーの変化を背景に、日次で5.5%、過去3カ月で70%の上昇を記録している。ブラックロックのBUIDLファンドが90%を裏付けとする新たなUSDtbステーブルコインが、投資家心理の改善に寄与している。USDtbは、エテナのデルタニュートラル型ステーブルコイン「USDe」を支えることが可能で、Genius Actと一致することで、ENAはファンダメンタルズとモメンタムの両面で希少な組み合わせを形成している。
クジラが積極的に蓄積、スマートマネー流入続く
過去1週間の大口保有者(クジラ)の動きからも、市場関心の高まりが確認されている。ENAは7日間で6.6%上昇し、上位100アドレスが保有量を0.21%積み増した。特筆すべきは、クジラの保有量が30.19%増加し、高値圏でも強い確信を示している点である。

一方、公的に活動する人物はポジションを縮小しているが、その保有量はクジラに比べて少なく、流出の影響は限定的。取引所の準備金はわずかに増加しており、これは利益確定局面でよく見られるパターンである。今後、クジラによる売却とともにこの傾向が加速するかが試金石となる。
USDtbがUSDeの担保として注目されている点を踏まえると、大口保有者は、担保付きDeFi戦略におけるENAの拡張された用途を見越してポジションを構築している可能性がある。取引所準備金が急増し、クジラがエクスポージャーを減らす場合には注意が必要だが、現時点では蓄積傾向が優勢である。
クジラとは、大量のトークンを保有し、市場価格に影響を与えるアドレスを指す。こうした動きを観察することで、トレーダーは早期の蓄積や分配のトレンドを把握できる。
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上昇傾向のEMAクロスオーバーが次の上昇を示唆
テクニカル面では、ENAは上昇トレンド継続を示すシグナルを確認した。50日EMA(オレンジ)が100日EMA(スカイブルー)を上抜け、教科書的な上昇モメンタムのサインが点灯。さらに100日EMAは200日EMA(ディープブルー)に接近しており、トレンドが継続すれば強力なクロスオーバーとラリーが期待できる。

指数移動平均(EMA)は、一定期間の平均価格を算出し、直近データに重み付けを行うことで短期動向を反映しやすくした移動平均の一種。ゴールデンクロスは、短期EMAが長期EMAを上抜く現象で、多くのトレーダーが強気のサインとして注目する。
エテナ価格、OBVダイバージェンスで上昇チャネル内を推移
エテナの価格は上昇チャネル内で推移し、現在0.65ドルの重要な抵抗水準に接近。この水準を突破すれば、短期的には0.70ドルを試す展開も想定される。0.93ドルを超えるチャネルブレイクアウトでは、ローカルスイングローからの1.618フィボナッチ拡張値である1.13ドル付近がターゲットとなる。

下部トレンドラインからの反発は、上昇構造の維持を示唆している。さらに注目すべきは、オンバランスボリューム(OBV)の動きだ。7月28日にENAは価格で高値を更新し、8月7日には安値を付けたが、この間OBVは高値を更新。水面下で買い圧力が高まっていることを示す強気のダイバージェンスが確認された。

OBVは累積的な売買高の推移を追跡し、価格トレンドを裏付ける指標。価格が伸び悩む中でOBVが上昇している場合、機関投資家や大口が静かに買いを進めている可能性を示唆する。
USDtbの採用拡大やブラックロックの担保市場での存在感を踏まえると、このOBVダイバージェンスはブレイクアウトの初期サインとなる可能性がある。ただし、確認にはENAが主要な上部抵抗を明確に突破する必要がある。
一方、Ethena(ENA)の価格の価格が下落に転じた場合、0.60ドルが重要なサポート水準となる。この水準を下回れば、短期的な上昇シナリオが否定され、上昇構造が崩れる恐れがある。
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