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イーサリアム、次期アップグレード「Dencun」メインネットの実装予定日は3月13日に

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ヘッドライン

  • イーサリアム財団は27日、イーサリアム(ETH)次期大型アップグレード「Dencun」が、全てのテストネットでの起動成功を経て、イーサリアムメインネットにおいて実装されると明かした
  • 実装は3月13日の日本時間22時55分に、エポック「269568」で行われる
  • プロトダンクシャーディングの実装は、レイヤー2のロールアップチェーン上でのガス代の削減につながり、ユーザーがレイヤー2で行うトランザクションのコストを低減することを目指している
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イーサリアム財団は27日、イーサリアム(ETH)次期大型アップグレード「Dencun」が全てのテストネットで起動成功を経て、イーサリアムメインネットにおいて実装されると明かした。実装は3月13日の日本時間22時55分にエポック「269568」で行われる。

次期アップグレードにより、ノードオペレーターとステーカーはリリースに際してソフトウェアを更新する必要がある。Dencunアップグレードには、23年の上海アップグレードに続く複数の変更が含まれており、特にEIP-4844(プロトダンクシャーディング)の導入が注目される。これは、レイヤー2(L2)のガス代削減に貢献する一時的データブロブの導入を含んでいる。一時的なデータパケットをブロックに添付し、大量のデータの保持を可能にすることで、イーサリアムの仮想マシンによる永続的な保存を避け、ブロックチェーンの永続的なストレージを圧迫せずに、効率的に大規模なデータ転送を実現する。

プロトダンクシャーディングの実装によるガス代の削減を実現

プロトダンクシャーディングの実装は、レイヤー2のロールアップチェーン上でのガス代の削減につながり、ユーザーがレイヤー2で行うトランザクションのコストを低減することを目指しており、将来的には1秒間に10万件以上のトランザクション処理能力の実現を目標としている。EIP-4844が実装されると、ロールアップの使用コストが大幅に低減されることが期待されている。

アップグレードには、イーサリアムのコンセンサス層と実行層の両方に変更を加えるものが含まれており、EIP-7569にプロトコル変更の完全なリストが記載されている。これには以下が含まれる:

  • EIP-1153:オンチェーンでのデータ保存の手数料を引き下げ、ブロックスペースを改善しネットワーク全体の効率性を向上
  • EIP-4788:ブロックチェーン上の情報を確実に検証できるようにすることで、ステーキングプールやブリッジングアプリケーションなどのさまざまなスマートコントラクトが利益を得られるようにする
  • EIP-4844:一時的なデータパケットをブロックに添付し、大量のデータの保持を可能にすることで、イーサリアムの仮想マシンによる永続的な保存を避け、ブロックチェーンの永続的なストレージを圧迫せずに、効率的に大規模なデータ転送を実現
  • EIP-5656:イーサリアム仮想マシンに関連するマイナーなコード変更を追加
  • EIP-6780:スマートコントラクトを終了させる可能性のあるオペコード(SELFDESTRUCT)を排除するためセキュリティが向上
  • EIP-7044:Capellaでの検証者自発的退出署名ドメインを永久に有効に固定。現在、署名された自発的退出は2回のアップグレードのみ有効
  • EIP-7045:証言のスロットからエポックごとのスロット数を超えた最大証言含有スロットを、証言スロットを含むエポックNの最後のスロットからエポックN+1の最後のスロットへと増加
  • EIP-7514:エポック転換制限を上限とすることにより、検証者の成長率を指数関数的から線形増加へと更新
  • EIP-7516:現在実行中のブロックのブロブベース手数料の値を返すBLOBBASEFEE(0x4a)命令を追加。これはEIP-3198(BASEFEEオペコード)と同一だが、EIP-4844に従ってブロブベース手数料を返す点が異なる

Dencunのアップグレードはすでに価格に反映されている?

JPモルガンの22日の分析によれば、Dencunはすでに市場価格に大部分反映されており、現在米国で申請されているイーサリアム現物上場投資信託(ETF)の承認可能性は50%とされているとした。同社は23年末に公開したメモで、イーサリアムは24年Duncunアップグレードを契機にビットコインや主要な他の暗号資産を上回る可能性があると指摘していた。申請社の1つであるヴァルキリーはイーサリアムETFの承認には1から2年の期間が必要であると見ている

暗号資産(仮想通貨)取引所のBybitの24日公開のレポートによれば、機関投資家は2023年12月を機にビットコインの保有を減らし、イーサリアムのポジションの増加を始めたと主張。23年9月から機関投資家の関心が高まり、1月にはポートフォリオの40%を占めていると指摘した。

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Shota Oba
国際関係の大学在籍中に国内ブロックチェーンメディアでのインターンを経て、2つの海外暗号資産取引所にてインターントレーニング生として従事。現在は、ジャーナリストとしてテクニカル、ファンダメンタル分析を問わずに日本暗号資産市場を中心に分析を行う。暗号資産取引は2021年より行っており、経済・社会情勢にも興味を持つ。
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