2021年や2024年の市場サイクルを経験した投資家であれば、ドージコイン（DOGE）におけるFOMO（取り残されることへの恐怖）の熱狂ぶりをよく知っているだろう。8月に入り市場が回復し、アルトコインの時価総額が1兆ドルを超えたことで、この熱狂が再来する可能性が注目されている。8月の複数の注目データが、DOGE投資家の楽観ムードを後押ししている。
小口投資家とクジラによるDOGEの蓄積
CoinMarketCapのデータによると、DOGEの24時間取引量は最近40億ドルを超え、月初から平均で100％増加した。Whale Insiderによれば、DOGEは韓国の小売市場で取引量3億ドルに達し、XRPを上回った。
クジラも8月中旬の蓄積に動いた。Lookonchainのデータによれば、Galaxy Digital関連のウォレットがハイパーリキッドに1億2500万USDCを送金し、DOGEを含む複数のトークンを購入した。
BeInCryptoは、100億～10億DOGEを保有するアドレスが過去1週間で20億DOGE（約5億ドル相当）を蓄積したと報じている。Glassnodeの統計では、DOGEは7日間の上昇率でトップクラスのアルトコインに位置付けられている。分析プラットフォームは、投資家間で投機的需要が拡大していると指摘している。
7日間のリターンはアルトコインの強さを示している：ETH +25.5%、DOGE +25.5%、XRP +16.2%、SOL +13.6%。これらの動きは投機的な入札の活発化と市場全体の高ベータ資産への志向を示し、BTC以外の資産で勢いが強まっている。Glassnode
価格上昇、取引量増加、オンチェーンでのクジラの買いが、小口・機関投資家双方のポジティブなセンチメントを強めている。
ネットフローが示す上昇モメンタム
DOGEスポットネットフロー（取引所におけるDOGE純流入額）も注目に値する。歴史的に、プラスのネットフロー（2024年10月など）は強気な値動きと一致してきた。
過去30日間で、DOGEのネットフローは7月23日のマイナス9300万ドルから、8月13日にはプラス700万ドル超へ転じた。この傾向は流入超過を示している。
2024年後半には類似のパターンが340％の上昇を呼び込み、DOGEは0.48ドル超となった。8月もプラスのネットフローが続けば、2024年のラリー再現もあり得る。
マイナー活動が示す信頼感
CoinWarzのデータでは、DOGEのハッシュレートは8月に過去最高となる2.9 PH/sを超えた。
2024年後半のピークから70％超下落し、2025年4月には0.13ドルまで落ち込んだにもかかわらず、マイナーはネットワークを維持し続けている。
ハッシュレートの安定的な上昇は、マイナーがPoWネットワークを支え、DOGEの将来性に信頼を寄せていることを示す。
Alphractal創設者兼CEOのジョアオ・ウェドソン氏は、DOGEのマイニングエクイリブリアムインデックスが8月に上昇し、新たな買い局面の可能性を示していると述べた。
マイニングエクイリブリアムインデックスは、マイナーの収益性が高まるとドージコインが主要な上昇トレンドに入る傾向があることを示している。この指標の最近の上昇は、新たな買いの勢いの初期シグナルである可能性がある
取引量増加、ネットフロープラス、マイニング収益性改善の三要因が、8月のDOGEの強気トレンドを下支えしている。投資家の中には、新たなFOMOが2021年のラリー構造を再現し、5ドル到達を目指すとの見方もある。
ただし、過去の事例は極端なボラティリティを警告している。2021年と2024年のサイクルでは、それぞれ最大90％、70％の下落があった。
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