破綻した暗号通貨（仮想通貨）取引所のFTXの弁護士らは12日、約9713億円（73億ドル）の資産を回収したことを公表した。さらに、同社法務チームによると、FTXは2024年第2四半期に取引所の運営再開を検討する予定とのこと。
FTXの弁護士アンディ・ダイトデリック氏が同日に開かれた米デラウェア地区連邦破産裁判所の公聴会で述べたところによれば、取引所は1月以来、約1064億円（8億ドル）を超える資産を回収したという。現時点で現金および暗号通貨を合わせて、総資産は73億ドル以上。しかし、FTXは「まだ株式分配には遠い」と述べている。
大手通信会社ブルームバーグによると、公聴会でFTXの法務チームは、取引所業務する可能性があることを示唆。同チームはジョン・ドーシー判事に対し、再編成計画を7月に提出し、24年の第2四半期に確認される可能性があると説明した。現在FTXは、取引所の再開可能性について公式委員会と協議中。取引所再開にあたっては資本調達が必要であり、FTXの資産から調達するべきか、第三者の資本から調達するべきかについて内部で議論が行われている。加えて、FTXの資金は、債権者への払い戻しに関する承認を裁判所から得るまでは資金を動かせない。ダイトデリック氏は23年中に承認がおりる可能性は低いとみている。ダイトデリック氏は「FTXの再開の可能性は多くの中の一つであり、どのような決定も最終的なものではない」とも述べている。
FTX トークン (FTT) が 100%以上上昇
弁護士らのFTXの取引所再開を示唆する発表の後すぐに、FTXのネイティブトークンFTXトークン（FTT）の価格は1.32ドルから2.80ドルまで急騰。112%以上上昇した。同トークンの価格は、FTXの破産以降、1ドルから2ドルの間で推移していた。
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