グレースケールのビットコイン・トラスト(GBTC)のディスカウント率が47%まで拡大している。これは、昨年12月に最大のディスカウントを記録した同ファンドにとって、過去最高に近いディスカウント率となる。
暗号資産ETF投資会社であるグレースケールのビットコインファンドは、その純資産価値ベースで47%という過去最低に近いディスカウント率を記録し、大幅な価格下落となっている。(通常こうした)価格下落は、市場が抵抗線レベルを突破する構えのとき、動きが急に鈍くなり停止してしまうときに発生する。グレースケールが提供するビットコインは、公開されているビットコインファンドの中で最大であり、急激なディスカウントは、市場が(不安定な状況に陥る)兆候である。
トレードブロック(TradeBlock)の情報では、グレースケールのGBTCの下落幅が示されている。ディスカウント率はここ数週間で拡大し、昨年12月下旬(ディスカウント率49%を記録)以来、最も大きい水準となっている。
昨年12 月の急落は、FTX の破綻が部分的に関わっている。グレースケールが現時点で抱えている複数のトラブルを乗り切れば、(トラストの下落状況を)乗り切ることができるかもしれないが、(いずれにせよ)巨大なプレッシャーがトラストをおおっている。
グレースケールの親会社がデジタル・カレンシー・グループ(DCG:グレースケールの親会社)であることも、同トラストの下落の一因とも考えられる。DCGは、今年に入って最大の話題の一つであるジェネシスの破綻により、厳しい状況に直面している。
DCGはグレースケールの暗号資産トラストの株式を売却
一方、DCGはグレースケールの株式売却を開始した。これは、ジェネシスの暗号資産会社が破綻を乗り越えるための手助けをするためである。
DCGはGBTCを約6700万株(約7億8400万ドル相当)保有していた。しかし、多額の資金を生み出すGBTCの株式はほとんど売りたくないはずである。(その意味では)同社は、ジレンマをかかえている。
オスプレイファンドがグレースケールを提訴
グレースケールは、自身も複数のトラブルに直面している。先日、オスプレイファンドが、暗号資産ファンドに関連する「虚偽および誤解を招く広告」という理由でグレイスケールを提訴した。オスプレイは暗号資産投資商品も提供している会社だ。
フィアツリー・キャピタルマネジメント(Fir Tree Capital Management)も、デラウェア州裁判所に対し、グレースケールの顧客資金の明らかに不適切な管理について調査するよう求めている。(こうした状況において)投資家は、昨年12月以来、GBTCに懸念を抱き続けている。
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