米フィンテック企業Block(旧Square)が、米主要株価指数のS&P500に新たに採用されることが明らかになった。S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスは18日、Blockを7月23日付で構成銘柄に加えると発表した。これにより、Blockは米石油大手シェブロンに買収されたヘス・コーポレーションの後継銘柄となる。
同社はTwitter(現X)共同創業者のジャック・ドーシー氏が設立し、暗号資産を活用した送金・決済サービスなどを手がける。今回の採用により、暗号資産関連ビジネスが米株式市場の中核に一層近づいた格好だ。
ブロック、コインベースに続きS&P 500に加わる2社目の暗号資産関連企業に
2009年にSquareとして設立されたBlockは、当初は決済サービスプロバイダーとしてスタートし、その後ビットコインインフラへの投資を行った。
SponsoredCash Appと企業財務を通じて、同社は暗号資産をその提供サービスにシームレスに統合し、新興の金融分野で重要なプレーヤーとしての地位を確立している。
同社のS&P 500への組み入れは、指数の厳しい基準を満たす能力を反映している。これには、持続的な収益性、重要な市場資本化、強力な流動性が含まれる。
S&P 500は世界的に経済力の指標と見なされており、その構成銘柄は長期的な価値を求める機関投資家に好まれることが多い。
この動きは、伝統的な金融における暗号資産関連企業にとって重要な節目となる。
Blockの参入により、同社は米国最大の暗号資産取引所であるCoinbaseに続き、指数に加わる2番目の暗号資産関連企業となる。
注目すべきは、Blockの追加により、直接ビットコインにエクスポージャーを持つS&P 500企業の総数が3社となり、Coinbaseとテスラに加わること。
“StrategyのS&P 500への組み入れ(実現した場合)は、今回のサイクルでの企業によるビットコイン大量採用の最大の触媒となるだろう”と、資産管理会社Striveの最高財務責任者であるベン・ファム氏は述べた。
この動きは、暗号資産市場が新たな楽観を迎えている時期に行われている。米国でのGENIUS法やCLARITY法のような新しい暗号資産支持法の承認が、この新たなセンチメントを後押ししている。
さらに、ビットコインとイーサリアムの価格は過去最高値に達した。これは、新興セクターへの機関投資家の関心が高まる中でのこと。
市場アナリストは、これらの動きが暗号資産の主流採用をさらに加速させると予測している。また、他の暗号資産関連企業がS&P 500のような著名な指数に加わる可能性が高まると考えている。
この勢いを受けて、Strategy(旧MicroStrategy)のような暗号資産を多く保有する企業が次に指数に加わるのではないかという憶測が高まっている。マイケル・セイラー氏が率いるStrategyは60万BTC以上を保有しており、ビットコインの最大の公的保有者となっている。