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日本ブロックチェーン協会、「暗号資産に関する税制改正要望(2025年度)」を政府に提出

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ヘッドライン

  • 日本ブロックチェーン協会が「暗号資産に関する税制改正要望(2025年度)」を政府へ提出した
  • 日本では暗号資産の売却益に課される最大税率が55%と非常に高い状況
  • 未熟な日本の税制に対してJBAは4つの要望で改善策を探るよう要望した。
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日本ブロックチェーン協会(代表理事:加納 裕三、以下、JBA)は19日、「暗号資産に関する税制改正要望(2025年度)」を取りまとめ政府へ提出した。

web3は次世代インターネットとも目されており、IT革命の次に訪れた30年に一度のイノベーションであり、日本のみならず世界の経済成長を牽引していく可能性を秘めている。

しかしながら、日本国の暗号資産保有者の割合は人口の4.5 %程度。これは主要な先進国のみならず、世界の平均をも下回っている状況にある。

この原因のとして考えられるのが暗号資産に対する税制だ。特に所得税は、国際的にみても他の金融資産等と比較しても高い水準にあり、日本のweb3産業発展の大きな障壁となっています。

JBAは、このような状況を改善すべく、4つの税制改正要望を政府に提出した。


要望1:申告分離課税・損失繰越控除の導入
個人の暗号資産取引にかかる利益に対する課税方法を、総合課税から申告分離課税に変更し、税率を一律20%とすること。また、損失を出した年の翌年以降3年間、その損失を繰り越して、翌年以降の暗号資産に係る所得金額から控除することができるようにすること。暗号資産デリバティブ取引についても同様の扱いとすること。

要望2:暗号資産同士の交換時における課税の撤廃
個人が暗号資産同士を交換した場合には、その交換の都度、発生した利益について個人所得税が課税される。ボーダーレスであるweb3時代の決済においては、暗号資産同士の交換が経済圏の主流となる可能性が高く、発生するトランザクションや交換する暗号資産の種類が多岐に渡ること等から、納税計算が非常に煩雑になり、暗号資産が本来もつ利便性を著しく阻害している。ついては、暗号資産同士の交換に対する課税を撤廃すること。

要望3:暗号資産を寄附した際の税制の整備
個人が暗号資産を寄附した場合、所得税法上の寄附金控除の適用対象となりうること。法人が暗号資産を寄附した場合には特別損金算入限度額までの損金算入の対象になりうること。以上を通達やガイドライン等において公表し明確化すること。また、個人が暗号資産を寄附した場合、租税特別措置法40条における現物寄附のみなし譲渡所得税等の非課税特例と同様、非課税とすること。

要望4:特定譲渡制限付暗号資産の今後の見直しの継続検討
特定譲渡制限付暗号資産の活用状況や将来の環境変化を踏まえ、法人が保有する第三者発行による短期売買目的以外の暗号資産に対する課税方式を、今後、各種の条件なしに期末時価評価課税の対象外とすることを継続検討すること。


国内の暗号資産口座数は着実に増加しており、2024年4月には1000万口座を突破した。このことは、暗号資産がかつてのように一部の人だけが保有する限定的なものではなく、一般へ広がり始めていることを示している。

しかしながら、日本の暗号資産保有者数は人口の4.5 %程度と推測されており、これは、米国の15.5 %、韓国13.6 %、ドイツ8.3 %といった諸外国のみならず、世界の平均である6.9 %も下回っている状況にあります。その大きな原因の1つが、税制にあると考えられる。

個人が1年を超えて保有した暗号資産の売却益に課される最大税率の国際比較をみても、日本の税率は主要な先進諸国と比較しても高い水準にある。

また、国内においても家計の資産形成に資する他の金融資産等と比較して、暗号資産は高い税率を課せられる状況だ。

熾烈な国際競争が繰り広げられている世界で、web3が我が国の次世代を担う基幹産業として成長し世界をリードするためには、web3市場参加者のさらなる増加と取引の活性化、それに伴う暗号資産の流動性の向上は欠かせない。JBAは、このための喫緊の課題である暗号資産の税制改正を強く要望していく方針。

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Shigeki Mori
大阪府出身。日本では雑誌編集者、読売テレビ広報記者、豪州では日系メディア編集・記者などを経てフリーに。日本とオーストラリアで20年以上、ジャーナリスト、編集者、翻訳者、ウェブプロデューサーとして活動してきた。近年は暗号資産関連の記事の執筆や翻訳、コンテンツ・マネジメントを行っている。
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