2024年4月に迫るビットコイン半減期は、仮想通貨市場全体に大きな影響を与える可能性があります。価格上昇やマイニング業界の変化など、様々な要因が複雑に絡み合い、ビットコインの未来を左右する重要なイベントとなるでしょう。今回のビットコイン半減期は「2024年の4月22日頃」になると予想されています。半減期後の2025年までにかけて過去最高値を更新し続ける可能性が高く、減期後の2025年には14万8000ドルに達する予想もあります。
そこで本記事では、2024年のビットコイン半減期の詳細、半減期がビットコインに与える3つの影響について解説します。2024年のビットコイン半減期について興味のある人は、ぜひ最後までご覧ください。
ビットコイン半減期とは?
ビットコインの半減期とは、ビットコインのマイニング報酬が半分になる時期のことであり、ビットコインの発行量を調整する仕組みです。
半減期は、ビットコインの設計者とされているサトシ・ナカモトが、通貨のインフレーションを抑制する目的で導入しました。ビットコイン半減期の特徴は以下です。
- 供給量の上限や発行スケジュールが決められている
- ビットコイン価格に影響する
- マイニング報酬が減少する
ビットコインが誕生した2009年当初は、1ブロックあたりのマイニング報酬は50BTCで、2012年に初めて半減期が起こり、25BTCに減少。その後も2016年に12.5BTC、2020年に6.25BTCと半減しています。ビットコインのブロック報酬の半減は次のように進行してきました。
- 2009年:初期のブロック報酬は50 BTC
- 2012年:最初の半減が発生し、ブロック報酬は25 BTCに減少
- 2016年:2回目の半減が発生し、ブロック報酬は12.5 BTCに減少
- 2020年:3回目の半減が発生し、ブロック報酬は6.25 BTCに減少
次の半減期は2024年に予定されており、ブロック報酬は3.125 BTCになる予定。半減期は、ビットコイン価格に大きな影響を与えているため、2024年の半減期に向けてのビットコイン価格に注目が集まっています。
ビットコイン半減期は2024年のいつなのか?
2024年のビットコイン半減期は「4月22日頃」を予定されています。
しかし、これはあくまでも予測であり、実際の半減予定日時とは異なる可能性があります。ビットコインのブロック生成速度は一定ではないため、半減期の日時は常に変動するからです。
ビットコイン半減期はブロック高で予測できます。ビットコインのブロック高と半減期の関係に基づいて半減期日時を予測する方法です。過去の半減期データと現在のブロック高から、次回の半減期までのブロック数を推測することで行います。
ビットコインの半減期は約4年ごと、または21万ブロックごとに発生し、この数字はビットコインのソースコードにハードコードされており、変更することはできません。なおブロック高予測は以下の式で計算できます。
次回半減期ブロック高 = 現在のブロック高 + (210,000 - 現在のブロック高 % 210,000)
2024年3月のブロック高が835,835だとすると、次回半減期ブロック高は以下のようになります。
次回半減期ブロック高 = 835,835 + (210,000 - 835,835 % 210,000) = 840,000
ブロック高予測は、過去の半減期データに基づいているため、ある程度の精度がありますが、ビットコインのブロック生成速度は一定ではないため、実際の半減期日時とは異なる可能性があります。
ビットコイン半減期前に「調整」が入る可能性
ビットコイン半減期前に「調整」が入る可能性が高いとCryptoQuantのCEOであるKi Young Ju氏が指摘しています。
Ju氏は4月20日〜22日にかけて行われると予想されるビットコイン半減期が近づくにつれ、ビットコインマイナーが過去1カ月間だけで約6,145BTC(約3億8,400万ドル相当)を売却しており、マイナーの間で売り活動が顕著に増加していることを懸念しています。
しかし一部のアナリストはビットコイン半減期後の可能性について楽観的な見方を続けている点も事実です。テクニカルアナリストのDaanCrypto氏は、1日で10億ドル以上を記録したビットコインETFへの大幅な資金流入を指摘。ETFによる大型の資金流入は売り圧力を相殺し、継続的な上昇をサポートする可能性があると示しています。
ビットコインETFは昨日、10億ドル以上の純流入を引き寄せた。半減後は1日あたり3300万ドルのBTCが採掘されることになる。つまり、この1日の資金流入は、半減後のビットコインマイニング供給量の1カ月分を占めている
DaanCrypto
ビットコイン半減期2024年の影響とは
2024年の半減期がビットコインに与える3つの影響について、詳細な解説を行います。
- ビットコイン価格の上昇
- マイニング報酬の低下と業者の撤退
- 伝統的な金融機関の参入
ビットコイン半減期2024年の影響①:ビットコイン価格の上昇
ビットコイン半減期はビットコインのマイニング報酬が半減する重要なイベントであり、ビットコインの希少性が高まりやすくなるため、価格上昇に繋がる傾向にあります。
米著名投資ファンドのパンテラキャピタルによると、ビットコインは半減期後に14万8000ドル(約2,150万円)に到達すると予想。 具体的には、ビットコイン半減期後の上昇は平均で480日続き、このパターンが再現されれば半減期後には14万8000ドルに達する可能性があると分析しています。
ビットコイン半減期2024年の影響②:マイニング報酬の低下と業者の撤退
半減期によってマイニング報酬が半減すると、マイニング業者の収益減少を意味します。現在のマイニング報酬は6.25 BTCですが、半減期後は3.125 BTCに減少する予定です。
マイニング業者の収益はマイニング報酬だけでなく、電気代などのコストや採掘効率によっても左右されます。そのため採掘効率の高いマイナーは、半減期後の環境でも収益を維持できる可能性がありますが、採掘効率が低いマイナーは撤退していく可能性があるでしょう。
ビットコイン半減期2024年の影響③:伝統的な金融機関の参入
2024年のビットコイン半減期は、伝統的な金融機関の参入を加速させる要因にもなります。半減期による供給量減少は、ビットコインの希少性を高め、資産アセットとしての価値向上に繋がるでしょう。
実際に米国でビットコイン現物ETFが承認され、2024年に多くの伝統的な金融機関がビットコインへの投資、または関連サービスを開始させています。スイス証券取引所(SIX)では、新たな金融商品「カルダノ・ステーキングETF(CASL)」の上場を発表、またイーサリアムETFに関しても、SECはコインベースとグレイスケールと議論を行っています。
半減期によるビットコイン価格上昇や市場規模拡大は、伝統的な金融機関にとって参入のインセンティブとなるため、半減期後はこれらの動きが加速していくはずです。
ビットコイン半減期に関する注意点
ビットコイン半減期に関する注意点についても解説します。
- ビットコイン半減期後でも価格下落する可能性がある
- 上昇相場だが、大きな投資には注意
ビットコイン半減期に関する注意点①:ビットコイン半減期後でも価格下落する可能性がある
ビットコイン過去の半減期後も、ビットコイン価格は短期的には下落する場面がありました。これは、ビットコイン市場が非常にボラティリティ(価格変動率)が高いことが原因です。
- 投機的な資金の流入
- 経済情勢
- 規制環境
ビットコイン価格にプラスにもマイナスにも影響を与える可能性があり、予測できない要因も多いです。半減期時期においてもビットコイン価格は下落する可能性がある点を意識しておきましょう。
ビットコイン半減期に関する注意点②:上昇相場だが、大きな投資には注意
半減期後の価格上昇は確実ではありません。市場の価格は誰にも予測できないため、まとまった大きな金額で投資を行うのは危険です。投資をする際は、以下に注意しておきましょう。
- 投資は余裕資金で行う
- リスク分散を行う
- 長期的な視点で投資を行う
- ドルコスト平均法などの積立投資を活用する
ドルコスト平均法とは、定期的に一定額のビットコインを購入する投資方法のこと。価格の変動に関係なく、長期的に資産を形成することができるため、初心者にオススメのビットコイン投資方法です。
ビットコイン半減期は、投資家にとって大きなチャンスとなる可能性がありますが、価格上昇は確実ではないため、リスクを理解した上で投資しましょう。
関連記事:ビットコインの買い時とおすすめの投資方法
まとめ:ビットコイン半減期に向けて投資を進めていこう
本記事では2024年4月に迫るビットコイン半減期について解説しました。ビットコインの半減期とは、ビットコインのマイニング報酬が半分になる時期のことであり、ビットコインの発行量を調整する仕組みで、2024年のビットコイン半減期は「4月22日ごろ」が予想されています。ビットコインの半減期になると、ビットコイン価格の上昇や伝統的な金融機関の参入などが考えられます。
半減期後は基本的に上昇相場になりますが、一時的な下落局面もあります。なるべくまとまった金額を一括で投資するのではなく、コツコツ積み立て投資を行うのがオススメです。減期後の2025年には14万8000ドルに達する可能性があるため、長期的にビットコインを見ていきましょう。
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