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ビットコイン対応ウォレットおすすめ5選|2025年版

38分
投稿者 Shota Oba
編集 Shigeki Mori

ヘッドライン

  • 取引所依存から脱却し、秘密鍵を自分で保管する非カストディ型ウォレットが2025年が必要となっています
  • BitkeyやBlueWalletなど、用途別に高セキュリティかつ初心者向けUIを備えた選択肢が充実しています
  • ウォレット選びでは「自己管理」「日本語対応」「規制回避リスク」への理解が不可欠となります

ビットコイン(BTC)対応ウォレットを選ぶ際には、セキュリティや使い勝手だけでなく、資産を守るための自己管理能力が問われます。特に近年、FTX破綻をきっかけに中央集権型取引所のリスクが浮き彫りになり、「Not your keys, not your coins(鍵を自分で管理しないと、コインは本当に自分のものとは言えない)」という格言が一般的にも浸透しました。

本稿では、2025年時点で初心者から中級者の個人投資家に特におすすめできるビットコイン対応ウォレットを、種類や特徴別に詳しく解説します。

目次:

ビットコインウォレットとは?種類と基礎知識

ビットコイン半減期

ビットコイン専用ウォレットとは、他のアルトコインを扱わず、ビットコインのオンチェーン取引に特化したウォレットのことです。マルチカレンシー型に比べ機能がシンプルで軽量・高速に動作し、SegWitやマルチシグ、コールドストレージ連携など、ビットコイン固有の機能をしっかり備えている点が魅力です。

専用ウォレットは、必ず自己管理型(セルフカストディ型)であることが重要です。秘密鍵をユーザー自身が保持することで、取引所のハッキングなど第三者リスクを避けることができます。ただし、秘密鍵の紛失リスクもすべて自分自身にかかるため、バックアップの徹底と安全な管理が求められます。

ライトニングネットワーク(LN)対応の必要性

LN対応は即時・低手数料送金が可能になるため「あると望ましい」機能ですが、初心者はまずオンチェーン取引に慣れてから、必要に応じてLNを利用するとよいでしょう。

関連記事:ビットコインのライトニングネットワークの特徴と将来性

ビットコインウォレットの種類

ハードウェアウォレット

USBメモリ型など、物理的デバイスを使い、秘密鍵をオフラインで管理(コールドウォレット)するためセキュリティが非常に高く、長期保管向きです。
代表例:Ledger、Trezor

ソフトウェアウォレット

スマホアプリやPCソフトなど、ネット接続を前提としたホットウォレット。利便性が高く、少額や短期利用に最適です。

カストディアルウォレット(託児型)

取引所など第三者が秘密鍵を管理するタイプ。ログインだけで簡単に使えますが、管理者への信頼が必須です。
代表例:ビットフライヤー、コインチェックの取引所口座

非カストディアルウォレット(自己管理型)

ユーザー自身で秘密鍵を管理するタイプ。多くのハードウェア・ソフトウェアウォレットが該当します。第三者リスクはないものの、鍵紛失は自己責任となります。

ウォレット選びのポイント

  • 長期保有・高額資産 → ハードウェアウォレット
  • 短期・少額の利用 → ソフトウェアウォレット
  • 初心者で簡便さ重視 → カストディアルウォレット

安全に「自分自身が銀行」になるためには、自己管理型ウォレットが不可欠です。

関連記事:ビットコインウォレットとは?

ビットコインウォレット選びの評価基準

評価基準説明チェックポイント2025年トレンドの考慮点
セキュリティ性能(安全性)ビットコイン資産の保護が最優先。ウォレットの堅牢性と企業の信頼性が重要。– コールドストレージ(オフライン環境) – Secure Element(セキュアチップ)の有無 – オープンソースのコード透明性 – マルチシグや2FA対応 – ハッキング実績の有無(例: Ledgerはハッキング被害なし、ただし2020年に顧客情報漏洩)– MPC(多者計算)や分散鍵管理(例: Zengo) – ビットコイン特化のセキュリティ(例: CoinJoin対応) – 定期的なファームウェア更新
操作性(UIの使いやすさ)初心者でもビットコインの送受信や管理が簡単なUI/UX。– 直感的なインターフェース(例: Trezor Safe 5のカラータッチスクリーン) – 日本語表示対応 – 送受信やバックアップの簡単さ – ガイドやチュートリアルの提供– モバイルアプリの直感性(例: BlueWallet) – ビットコイン専用UIの最適化 – 日本語チュートリアルの充実
対応デバイス・互換性ビットコイン管理に適したデバイスやOSとの互換性。– 接続方法(USB、Bluetooth、NFC) – 対応OS(iOS/Android/Windows/Mac) – ビットコイン関連サービスとの連携(例: Lightning Network対応) – ハードウェアウォレットとの互換性(例: Sparrow WalletとTrezor)– Lightning Networkのスムーズな統合 – モバイルファーストの設計 – クロスプラットフォームの同期
ビットコイン特化機能ビットコイン専用の機能や最適化の有無。– ビットコイン専用ウォレット(例: Sparrow WalletのCoinJoin) – Lightning Network対応(高速・低コスト送金) – トランザクション手数料のカスタマイズ – プライバシー機能(例: アドレス再利用防止)– TaprootやSchnorr署名のサポート – プライバシー強化技術(例: PayJoin) – ビットコインLayer 2ソリューションの統合
日本語対応日本のユーザー向けの言語サポートと使いやすさ。– 日本語UI(例: Ledger Live, Trezor Suite) – 日本語サポートやFAQ – 警告メッセージの日本語表示– モバイルアプリの日本語最適化 – 日本のビットコインコミュニティとの連携 – 日本語でのトラブルシューティング
規制順守と信頼性日本での法規制や企業の信頼性に基づく安心感。– 国内業者の金融庁登録(例: BitFlyerのウォレット) – 非カストディアル型の自己責任運用 – 提携業者のライセンス確認– 日本の暗号資産税制への対応(例: 取引履歴のエクスポート) – KYC/AML対応の透明性 – 海外ウォレットのリスク評価
カスタマーサポートビットコイン利用時のトラブル対応力。– 24時間サポートの有無(例: Exodus) – 日本語でのメール/チャット対応 – ビットコインコミュニティのサポート– AIチャットボットの活用 – 日本語での即時対応 – ビットコイン特化の教育コンテンツ

おすすめのビットコイン対応ウォレット5選|2025年版

ビットコインウォレット、トランプメディアビットコイン

2025年最新版:おすすめビットコイン専用ウォレット比較表

評価基準Bitkey(ビットキー)BlueWallet(ブルーウォレット)Muun(ムーン)Blockstream Green(グリーン)Sparrow Wallet(スパロー)
セキュリティ性能
コールドストレージ、Secure Element搭載、マルチシグ+ソーシャルリカバリー

セルフカストディ型、オープンソース、マルチシグ対応

2-of-2マルチシグ、独自の復元キット

2-of-2マルチシグ、2FA、Tor対応、オープンソース

完全オープンソース、マルチシグ、CoinJoin、Tor対応
操作性(UIの使いやすさ)
初心者向けアプリ、直感的UI、日本語対応

初心者〜中級者に最適、シンプルなUI、日本語対応

統合型Lightning対応、初心者にも簡単

初心者向けシンプルUI、日本語対応

中級者向け高度な機能、UI日本語対応
対応デバイス・互換性
モバイル連携(iOS/Android)Bluetooth/NFC

モバイル(iOS/Android)+デスクトップ

モバイルのみ(iOS/Android)

モバイル(iOS/Android)+デスクトップ(Windows/Mac)

デスクトップ(Windows/Mac/Linux)、ハードウェアウォレット対応
ビットコイン特化機能
BTC専用、Taproot・Schnorr対応(予定)

コインコントロール、PayJoin、PSBT対応

Lightning統合型、手数料最適化

Liquidネットワーク対応、手数料管理、マルチアカウント

CoinJoin、Coin Control、PayNym対応、Lightning連携
日本語対応
公式アプリ日本語完全対応、ガイドも日本語充実

日本語UI標準対応

日本語未対応(直感的なUIで対応可)

日本語完全対応

日本語対応(コミュニティベース)
規制順守と信頼性
セルフカストディ、日本の規制遵守、Block社の信頼性高

完全セルフカストディ、規制対応済

完全セルフカストディ、規制対応済

セルフカストディ、Blockstreamの信頼性高

セルフカストディ、規制対応済
カスタマーサポート
日本語公式サポート(チャット/メール)

日本語コミュニティサポートあり

英語中心の公式サポート(メール)

日本語対応公式メールサポートあり

日本語コミュニティサポート(Telegram, Discord)

Bitkey(ビットキー)– 指紋認証&ソーシャル復元の最新ハードウェアウォレット

Bitkeyは、Twitter創設者ジャック・ドーシー氏率いるBlock社が2024年に発売したビットコイン専用のハードウェアウォレットです。指紋認証によるシンプルな操作と、スマホアプリとNFC通信で連携する設計が特徴。物理的なUSB接続は不要で、約2万円という価格はLedger Nano Xと同等です。

Bitkeyの特徴とセキュリティ設計

Bitkeyのセキュリティは、2-of-3のマルチシグを採用しています。鍵は以下のように管理されます。

  • 鍵①:ユーザーのスマホアプリ内
  • 鍵②:ハードウェア端末内(指紋認証)
  • 鍵③:Block社サーバー(通常は不使用)

普段の取引はスマホと端末(鍵①+②)で完結しますが、端末とスマホ両方を紛失した場合でも、あらかじめ設定した信頼できる連絡先(Trusted Contacts)を通じてサーバー上の鍵を用いた復元が可能です。復元フレーズの管理不要で、バックアップ紛失リスクを大幅に低減しています。

Bitkeyのメリット

  • 高度なセキュリティと簡便さの両立
    ハードウェアと生体認証の組み合わせで、日常的にも使いやすい。
  • 種フレーズ不要の復元方式
    端末・スマホのいずれかがあれば即復元可能。完全紛失時もソーシャルリカバリーで復旧可。
  • ビットコイン専用でシンプル
    操作性・設定がBTCに特化され、初心者にも優しい設計。
  • 今後の機能拡張への期待
    Cash AppやCoinbaseとの連携など、機能の拡張計画も予定。

Bitkeyのデメリット

  • 新製品ゆえの信頼性不足
    長期間の市場評価や耐久性が未知数。
  • 日本語非対応
    現状アプリUIやサポートは英語のみで、国内ユーザーにはやや不便。
  • ビットコイン専用
    他の暗号資産は利用不可。複数通貨運用の場合、別管理が必要。
  • ハードウェア故障リスク
    指紋センサーや内蔵バッテリーの故障や劣化が起きる可能性あり(復元機能でカバー可能だが一時的に資金アクセスが途絶える)。
  • クラウド依存の側面
    復元にBlock社サーバーを使うため、サービス停止時の対応は不明確。完全な自己完結を求めるユーザーには不向き。

日本の法規制への適合性

Bitkeyはユーザー自身が主導するセルフカストディ型の製品であり、日本の法的観点では利用自体に問題ありません。ただし、提携するCash AppやCoinbase経由のサービスは、日本居住者向けには一部制限が設けられる可能性があります。

総じてBitkeyは、「ユーザー自身による自己資産管理」を促す製品で、日本の自己保有スタンスとも整合性があります。

関連記事:ブロック社95カ国でビットコイン・ウォレットの自己保管を開始

BlueWallet(ブルーウォレット)– 高機能なビットコイン専用モバイルウォレット

BlueWalletは、オープンソースで開発されたビットコイン専用の軽量モバイルウォレットです。iOS・Androidに対応、日本語を含む30以上の言語で利用できます。オンチェーンウォレットだけでなく、Lightning用ウォレット(LNDHub方式)、マルチシグ金庫、閲覧専用ウォレットなどを一つのアプリ内で作成できることが特徴です。

視認性の高いUIで初心者に優しい一方、PSBTによるオフライン署名やRBF(手数料調整)など上級者向け機能も充実しています。

BlueWalletのメリット

  • 初心者にも分かりやすいUI
    直感的なインターフェースと完全な日本語対応で、初めてのビットコイン取引も簡単です。リアルタイムのプッシュ通知機能も便利。
  • 多彩なウォレットの使い分け
    長期保管にはマルチシグ、日常利用には通常ウォレット、閲覧専用で資産確認のみも可能など用途別に管理できます。
  • Lightning Network対応
    設定は必要ですが、オンチェーンとLightningを併用可能。独自のノードかサードパーティ提供ノードに接続して利用します。
  • オープンソースによる安心感と拡張性
    コミュニティ監査により安全性が向上。CoinJoinやLiquidサイドチェーンなど、自由に機能拡張も可能です。

BlueWalletのデメリット

  • Lightning利用の難易度が上昇
    標準でLNDHubノードを搭載しないため、自前でノードを用意または外部接続が必要となります。
  • 正式なデスクトップ版がない
    基本的にモバイル専用。PC利用にはエミュレータか非公式版を使用する必要があります。
  • 完全オフライン保管には非対応
    ソフトウェアウォレットのため、大きな資産保管にはハードウェアウォレット(Coldcard等)との連携が推奨されますが、初心者にはややハードルが高いです。
  • サポートなしの完全自己管理型
    秘密鍵管理・バックアップ等のサポートは一切なく、自己責任で運用する必要があります。

日本での法的観点

BlueWalletは非カストディアル(自己管理型)ウォレットのため、日本の規制対象外です。日本居住者も問題なく利用可能ですが、アプリ内の一部機能(カードでのBTC購入等)は日本では制限される場合があります。利用時に本人確認は不要で匿名性が高い一方、鍵紛失時の救済手段がない点には注意が必要です。

関連記事:ビットコインを日本円に換金する方法

Muun(ムーン)– ライトニング統合型の次世代モバイルウォレット

Muunはオンチェーンとライトニングネットワーク(LN)をシームレスに統合したモバイルウォレットです。ユーザーは一つの残高表示のみを意識すればよく、送金時はネットワークが自動選択されるため、初心者でも複雑なチャネル管理なしで即時・低手数料の送金が可能になります。

ライトニング請求書を読み取るだけで、サブマリンスワップ技術を用いた即時支払いが実行され、受取時もオンチェーンへ自動変換されます。また、Muun独自の手数料推定技術により、コストを抑えつつ迅速な取引が可能です。

Muunのセキュリティ構造とバックアップ方法

Muunは2-of-2マルチシグを採用。スマホに1つ目の鍵を、もう一つはMuunのサーバーが保管(平常時に自動署名)しています。
緊急時にはユーザー自身が保管した「緊急キット」(PDF形式)で完全復元でき、サービス終了時にも資産を自力で取り戻せます。
バックアップには復元フレーズの代わりに「復元コード」+「メール認証」を用いた多層的で柔軟な仕組みを提供しています。

Muunのメリット

  • オンチェーンとLNの統合利用
    送金時は自動で最適なネットワークを選択し、初心者もライトニングを意識せず簡単に利用できます。
  • 高度なセキュリティと柔軟なバックアップ
    スマホの鍵だけでは資金を動かせず、復元フレーズ不要でマルチバックアップが可能。安全性と使いやすさを両立しています。
  • 手数料の自動最適化
    Muun独自のアルゴリズムで手数料を最小限に抑え、自動設定でユーザー負担を軽減します。

Muunのデメリット

  • 一般的な復元フレーズ方式と異なる
    従来型ウォレットに慣れたユーザーには「緊急キット」など特殊な仕組みが難しく感じる場合があります。
  • サービス依存度の高さ
    送金時はMuunのサーバーの署名が必要。サービス障害や停止時には復元手続きが必要になります。
  • ビットコイン専用設計
    他の暗号資産を保管できず、マルチカレンシー運用には向きません。
  • 高頻度LN送金のコスト増加
    チャネル開設不要の簡易LN方式であるため、裏でスワップ費用が発生し、高頻度利用には不利です。

日本での法的観点

Muunは非カストディアル型ですが、送金にサーバー署名が必要な「疑似カストディ」的要素があります。ただし、鍵情報はユーザー側に完全に渡されるため、法律上は交換業に該当せず、利用自体に規制はありません。本人確認(KYC)不要で匿名性が高い一方、紛失等に対する法的保護はなく、完全な自己責任での管理が求められます。

関連記事:ビットコインで今から「億り人」は遅い?|2025年は買い時なのか

Blockstream Green(ブロックストリーム・グリーン)– 2FA付きマルチシグの安心設計

Blockstream Greenは、ビットコイン開発企業Blockstreamが提供する、マルチシグ対応のビットコインウォレットです。スマホ(iOS/Android)とPC(Windows/Mac/Linux)両方に対応し、日本語を含む多言語をサポートしています。

最大の特徴は、2-of-2マルチシグを用いた「グリーンシールド」機能です。ユーザーの鍵に加え、送金時はBlockstreamサーバー側の署名が必要で、不正送金を防ぎます。さらに、2要素認証(2FA)を併用することで、秘密鍵の漏洩や端末乗っ取りによるリスクを大幅に軽減しています。

Blockstream Greenのメリット

  • 二重のセキュリティ(マルチシグ+2FA)
    ユーザー端末とBlockstreamサーバーの双方の署名が必須。秘密鍵漏洩時でも資金が守られます。
  • 初心者から上級者まで対応する機能性
    シンプルなUIと日本語対応、Tor経由の接続、手数料設定、複数アドレス管理(HDウォレット)など多彩な機能を提供。
  • マルチプラットフォーム対応
    モバイル版とデスクトップ版を提供。閲覧専用モードによる残高確認など柔軟な運用が可能です。
  • Liquidサイドチェーン対応
    BitcoinだけでなくLiquid Networkの資産(L-BTCやトークン)もアプリ内で管理可能。
  • ハードウェアウォレット連携
    Blockstream Jadeなどハードウェアウォレットと簡単に連携できます。

Blockstream Greenのデメリット

  • ライトニングネットワーク未対応
    少額・即時決済向けのLNには対応していないため、別途LN専用ウォレットが必要です。
  • 復元フレーズの自己管理が必要
    一般的なBIP39復元フレーズ(24単語)をユーザー自身が紙などに保管する手間が生じます。
  • Blockstreamサーバーへの依存
    送金には同社サーバーの応答が必須。サーバーダウン時は即時送金できないリスクがあります(緊急時は一定期間後に単独送金可能)。
  • 完全自己管理ではない
    Blockstreamとユーザーによる共同管理型であり、完全自己完結型を望むユーザーには向きません。

日本での法的観点

Greenはサービス側が一部の鍵を管理する特殊形態のため、日本法上、交換業に近い要素があります。ただし、Blockstreamは日本国内で交換業務を提供しているわけではなく、ユーザー主体の非カストディアル型ウォレットとして扱われます。そのため利用は適法で、本人確認も不要ですが、問題発生時に日本の規制による保護は受けられません。ユーザー自身が自己責任で資産を管理する意識が求められます。

関連記事:ビットコインでステーキングはできる?

Sparrow Wallet(スパローウォレット)– 上級者向け高機能デスクトップウォレット

Sparrow Walletはデスクトップ環境(Windows/Mac/Linux)で動作するオープンソースのビットコインウォレットです。「金融的自律性」を重視し、特に中上級者から高評価を得ています。

初心者向けではありませんが、セキュリティ・プライバシー・柔軟性に優れ、ビットコインを深く理解したいユーザーには最適なツールです。

Sparrow Walletのメリット

  • 完全な制御と柔軟性
    UTXO管理やcoin control、トランザクションHEX編集・検証など細かく管理可能。自前のBitcoin CoreフルノードやElectrumサーバーへの接続も簡単です。
  • 強力なセキュリティ設計
    完全オープンソースで、鍵はユーザー端末のみで管理。BIP39シードフレーズに加え、25番目の単語(パスフレーズ)対応で追加の保護を設定可能。パスワード管理にArgon2アルゴリズムを使用し、Tor経由の通信でプライバシーも強化できます。
  • 高レベルのプライバシー機能
    PayNymプロトコル(アドレス再利用防止)やWhirlpool CoinJoinで匿名化が可能。トランザクションの順序ランダム化やバッチ送金など、プライバシー対策機能も充実しています。
  • マルチシグとハードウェアウォレット連携
    Ledger、Trezor、Coldcard、Jadeなど主要ハードウェアウォレットとのUSB接続やPSBTを使ったオフライン署名にも対応。複雑なマルチシグ構成も容易に管理できます。
  • ライトニングネットワーク基本対応
    Core Lightning(c-lightning)やLNDノードと接続し、チャネル管理やLN送受信が可能。ただし、専用LNウォレットほど手軽ではなく、ノード運用の知識が必要です。

Sparrow Walletのデメリット

  • 初心者には複雑な操作性
    高度な機能が多く、初心者には難解なUIです。使い方を誤れば手数料設定ミスなどのリスクがあります。
  • 高度な知識を要するLightning機能
    LN利用にはノード管理の知識が必要で、モバイルの専用ウォレットよりハードルが高めです。
  • 自己責任の鍵管理
    完全セルフカストディ型のため、鍵の管理・バックアップはすべてユーザー自身の責任で行う必要があります。

日本での法的観点と注意点

Sparrow Walletは完全自己管理型のウォレットのため、日本でも合法的に利用できます。本人確認不要ですが、その分利用に関する法的な保護や救済措置はありません。

日本語への翻訳も提供されていますが、専門用語が多く、十分な理解と慎重な運用が求められます。公式ドキュメントやコミュニティの情報を活用し、正しい知識をもって利用することが重要です。

関連記事:量子コンピュータはビットコインを破壊できるのか?

日本の仮想通貨ウォレット規制の最新動向(2025年版)

暗号通貨取引所 日本

日本の仮想通貨ウォレット規制は、主に資金決済法に基づき、利用者保護と市場の健全性を重視して制定されています。以下では2025年現在の規制状況と今後の動きを整理して解説します。

規制の概要とポイント

日本の規制対象は、主にウォレットの種類で分けられます。

カストディアルウォレット(第三者管理型)

  • 仮想通貨交換業者として金融庁への登録が必須
  • 資産の分別管理、最低資本要件、AML/CFT(マネロン・テロ資金対策)の実施が求められる。
  • 顧客資産の95%以上をオフラインのコールドウォレットで保管し、ホットウォレットでの保管は最大5%に制限。

ノンカストディアルウォレット(自己管理型)

  • 原則として規制対象外だが、具体的なケースごとに金融庁の個別判断があり得る。
  • 消費者保護法や個人情報保護法などの一般法への遵守は必要。

最近の動き(2025年時点)

ウォレットの規制項目比較表

規制項目カストディアルウォレットノンカストディアルウォレット
登録義務必須(交換業者として)原則不要(個別判断あり)
資産管理コールド95%以上、ホット5%以下適用なし
AML/CFT対策必須適用なし
資本要件必須適用なし
消費者保護法適用適用

規制の影響と利用者へのアドバイス

  • カストディアル型を使う場合、登録済みで規制準拠の事業者を選ぶことが必須。
  • ノンカストディアル型では、自己責任でのセキュリティ管理が重要になる。

日本の規制環境は、今後も市場の透明性向上や投資家保護を軸に進化していく見込みです。利用者や事業者は常に最新の規制動向を把握することが推奨されます。

まとめ:安全に使えるビットコインウォレットを選ぼう

ビットコインL2ライトニングネットワーク

2025年時点で安全かつ使いやすいビットコインウォレットを選ぶなら、堅牢なコールドストレージを採用したBitkeyや、直感的なUIと豊富な機能を両立するBlueWalletがおすすめです。ライトニング統合の簡単操作が魅力のMuun、マルチシグと2FAの強固なセキュリティを持つBlockstream Green、そして高度なプライバシー機能を搭載するSparrow Walletなど、多様な選択肢があります。自分のスキルや用途に合ったウォレットを選び、安全なビットコイン管理を実現しましょう。

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国際関係の大学在籍中に国内ブロックチェーンメディアでのインターンを経て、2つの海外暗号資産取引所にてインターントレーニング生として従事。現在は、ジャーナリストとしてテクニカル、ファンダメンタル分析を問わずに日本暗号資産市場を中心に分析を行う。暗号資産取引は2021年より行っており、経済・社会情勢にも興味を持つ。
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