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暗号資産におけるメインネットとは?

16分
投稿者 Ikkan Kawade
編集 Shigeki Mori

金融やテクノロジーの世界は、専門用語の多さで知られています。暗号資産(仮想通貨)も例外ではありません。初心者にとって、「ブロックチェーン」や「分散型台帳」などの基本的な用語を理解した後に、「メインネット」や「テストネット」といった言葉に出会うと、混乱してしまうかもしれません。

そこで本記事では、暗号資産におけるメインネットについて詳しく解説します。メインネットについて詳しく知りたい人は、ぜひ最後までご覧ください。

暗号資産(仮想通貨)におけるメインネットとは?

ビットコインネットワークと聞くと、多くの場合「ビットコインメインネット」を指します。これは、ビットコインの取引が活発に行われる、いわばビットコインの心臓部とも言える存在です。

メインネットの特徴

  • 独立性:シバイヌのようなERC-20トークンは、イーサリアム上で動作するため独自のメインネットを持たない一方、ドージコインは独自技術を持つため独自のメインネットを持つ。
  • DAppsとの関係:イーサリアム上で構築されるDAppsは、イーサリアムのメインネット上で動作するため、独自のメインネットを持たない。
  • 現実世界との接点:メインネット上で取引される暗号資産は、実世界での価値とユーティリティを持つように設計されている。

なぜメインネットが必要なのか?

メインネットの登場(ローンチ)により、暗号資産技術は知的な思索の段階から現実の世界へ移行しました。メインネットには、分散型暗号資産金融システムのすべてが構築されます。ですからメインネットがなければ、暗号資産(仮想通貨)革命は起きなかったといえます。

謎の開発者、サトシ・ナカモト(偽名)は、2009年半ばにビットコインのメインネットを立ち上げ、新たな幕が開きました。ナカモトがビットコインの仕組みを説明した初の暗号資産「ホワイトペーパー」を発表してから、わずか1年足らずでメインネットが登場したのです。その後、ライトコイン(Litecoin)メインネットは2011年に、ドージコイン(Dorgecoin)のメインネットは2013年にスタートしました。スマートコントラクトを初めてサポートしたイーサリアムのメインネットは、2015年に登場しました。

テストネットの重要性

メインネットの仕組みを理解したところで、今度はテストネットについて見てみましょう。

テストネットは、メインネットと並行して稼働するブロックチェーンで、メインネットとほぼ同じ機能を持ちます。ただし、メインネットとは異なり、ユーザーはメインネットのように有形価値を持つトークンを取引するわけではありません。テストネットの役割は、暗号資産の開発者がサンドボックス(sandbox)に近い環境で暗号コードをテストし、磨きをかけることです。もし暗号開発がメインネット上で行われた場合、ネットワークの中断という多大なコストがかかるリスクが生じ、開発者はネットワークの過密状態を引き起こし、取引手数料も負担しなければならないという事態を招きます。テストネットはそのような問題を回避するために存在するのです。

暗号資産開発におけるテストネットの重要性を示す良い例として、最近のイーサリアムの 「マージ 」(Merge)が挙げられます。マージとは、2022年9月中旬に(暗号資産)ネットワークがプルーフ・オブ・ワーク(POW)のコンセンサスメカニズムからプルーフ・オブ・ステーク(POS)に移行したことを指します。

メインネットのマージに先立ち、イーサリアムの開発者は公開のイーサリアムテストネット上で3つの大規模なドレスリハーサル(本番に近いリハーサル)を実施しました。これらは、「Ropsten」、「Sepolia」、「Goerli」の各テストネットで、2022年5月から7月にかけてアップグレードが行なわれました。こうした成功を経て、メインネットのマージも行われることとなりました。

テストネットとは?

  • メインネットと並行して稼働するブロックチェーン
  • メインネットとほぼ同機能だが、取引には価値のないトークンを使用
  • 開発者が暗号コードをテスト・デバッグするためのサンドボックス環境

テストネットの重要性

  • メインネット上で開発を行うと、ネットワーク中断などのリスクが発生
  • テストネットを使用することで、開発者は安全な環境でコードをテストし、問題を修正できる
  • イーサリアムの「マージ」のように、テストネットは本番前の重要なステップとなる

テストネットとメインネットの違い

  • テストネットトークンは、メインネットトークンとは異なり、価値を持たない
  • テストネットトークンは、メインネットへ送金することはできない

メインネットとテストネットにはどのような違いがあるのか?

メインネットとテストネットは、一見似ているように見えますが、全く異なる役割を持つブロックチェーンネットワークです。

メインネット

  • 実世界におけるユーティリティを提供するブロックチェーン
  • 取引されるデジタル資産は現実の価値を持つ
  • 一般の参加メンバーによる実際の使用に供されるライブ配信型ブロックチェーン
  • 暗号資産開発における「完成品」
  • 常に機能向上のために開発が続けられ、時間の経過とともにアップグレードされる

テストネット

  • メインネットの機能向上を図る開発者向けのブロックチェーン
  • 開発者が安全にコードやアプリケーションを試せる環境
  • テストネットトークンには価値がなく、開発ミスによるコストも発生しない

新しいメインネットの立ち上げ

新しいメインネットを立ち上げるには、製品開発、コミュニティ構築、プロモーションなどに多大なリソースが必要となります。そのため、多くの開発チームは、ICOやIEOと呼ばれる資金調達方法を用いて資金調達を行います。

メインネット立ち上げ前にトークンを販売したい場合、既存のメインネット上でトークン発行を選択することもできます。例えば、イーサリアムはERC-20標準と呼ばれる代替トークンの発行と取引をサポートしています。メインネット立ち上げまでの流れは、以下です。

  1. 資金調達
  2. 開発とテスト
  3. 宣伝
  4. メインネット立ち上げ

メインネットは、暗号資産が実際に価値を持ち、人々によって利用される場である一方、テストネットは開発者が安全にコードやアプリケーションを試すための実験場です。それぞれの役割を理解することで、暗号資産エコシステム全体の仕組みをより深く理解することができます。

メインネットの立ち上げは暗号資産(仮想通貨)の価格に影響を与えるか?

メインネットの立ち上げが成功すれば、暗号資産(仮想通貨)の価格状況を強気にかまえる人がでてくるかもしれません。たしかに、メインネット立ち上げの成功は、投資家にとってはプロジェクトが実を結びつつあることを意味します。しかし、金融市場の常として、物事はそれほど単純ではありません。

暗号資産の価格ーメインネット立ち上げ前に上昇、その後下落

2017年9月~2018年6月の間に11件のメインネット立ち上げについて、2019年に暗号資産調査会社トークンゲイザー(TokenGazer)が行った調査によると、トークン価格はおおむね 「メインネットの立ち上げ(ローンチ)前に上昇、その後下落に転じた」とのことです。このうち多くは、当時の暗号通貨市場全般にわたる下降トレンドによって説明できます。

メインネットのリリースが(暗号資産)価格に与える影響 :トークンゲイザー(TokenGazer)

ここでトークンゲイザーは、暗号資産市場全体の時価総額に占める各トークンのシェアを調べました。その結果、ほとんどのトークンで、メインネットの立ち上げ時に時価総額が最大になっていることがわかりました。つまり、立ち上げ(ローンチ)までの間に時価総額が増加し、その後減少しているのです。

メインネットが暗号通貨の時価総額に与える影響:トークンゲイザー

なぜメインネット立ち上げ後に価格が下落してしまうのか?

暗号資産アナリストは、メインネットの立ち上げが暗号資産価格に対して強気になれそうもない理由をいくつか挙げています。それらはメインネットの立ち上げが成功すれば、初期投資家が利益を確定する可能性があること、また、メインネットの立ち上げが成功すると、開発チームのメンバーが保有するトークンのロックが解除され、売り圧力がさらに強まる可能性がでてくること、です。

他方、メインネットのパフォーマンス基準も期待したほどではないかもしれません。たとえば、メインネットは予定したほど高いTPS(1秒当たりのトランザクション処理件数)レートを提供できないかもしれません。いずれにせよ、メインネットのリリース前に投機的な暗号資産に投資することは、極めてリスクが高いことに変わりはありません。

メインネット ー 暗号資産プロジェクトのマイルストーン

メインネットとテストネットの違い、そして両者がどのようにリンクしているかを理解することは、暗号資産ネットワークが時間経過とともにどのように進化していくかを理解したい投資家にとって重要な足がかりとなります。

テストネットは開発チームのアイデアの実験台として機能し、暗号資産ネットワークプロトコルの改良に大きく貢献します。一方メインネットは暗号資産プロジェクトのマイルストーンとしての役割を果たしますが、これはプロトコルが一般に公開されるのに十分な条件を満たす発達を遂げ、また広く利用される有形価値を有することが前提となります。

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2020年よりBTC投資をはじめる。同時に、暗号資産ブログとSNSの運用を開始。DeFiでの資産運用・Play to Earnゲーム・国内NFTへの投資も積極的に行う。メタバースに深い関心があり、「メタバースへの移住」が目標。
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