LINEAは、現物取引開始から1日も経たないうちにその価値の半分近くを失った。CoinGeckoによると、9月10日にローンチ後の高値0.046ドルをつけた後、現在は0.023ドル付近で推移している。この急落はエアドロップ売りが要因とみられるが、チャートは価格が完全に終わったわけではない可能性を示している。
新安値のリスクが残る一方、回復の芽を示すシグナルもある。
Sponsored買い手と売り手の綱引き状態
短期的な資金フローを把握するために、15分足のLINEAチャートを見る。この時間軸は流入・流出の速さを追いやすく、変動が激しい局面での需給の強弱を明確にする。
Chaikin Money Flow(CMF)は昨日以降、多くのローソク足でゼロラインを上回っており、価格がレンジで推移する中でも資金流入が続いていることを示す。エアドロップを売る投資家がいる一方で、買い手が市場を支えている形だ。
一方、ボリュームと価格を組み合わせたMoney Flow Index(MFI)は下落局面で安値を更新。ただし現在は横ばいとなっており、売り圧力が和らいでいる可能性を示す。
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MFIが反転上昇し、CMFがプラス圏を維持すれば、買い手が圧力を吸収し主導権を取り戻していると確認できる。
Sponsored建玉データも拮抗している。ハイパーリキッドの統計では、約7,200万ドルのロングと6,700万ドルのショートが均衡。価格が0.019ドルに下落すればロング清算、0.028ドルに上昇すればショート清算が発生するため、両水準が重要ラインとなる。
このため全体バイアスは中立だが、プラスCMFと横ばいMFIの組み合わせは反発の芽を残している。
LINEA価格チャート、回復の可能性と残るリスク
1時間足の永久契約チャートでは、RSIに小さな強気ダイバージェンスが出ている。価格は安値を更新したがRSIは高値を切り上げ、売り圧力が弱まっているサインだ。
買いが強まれば、0.026ドルが最初の抵抗。0.028ドルを突破すればショート清算が重なり、0.032ドルやそれ以上への回復も見込める。
逆に、0.022ドル割れは短期の重要サポート喪失となり、0.019ドルでロング清算が集中する。強制売りが下落を加速させ、回復シナリオは無効化されるリスクがある。