ミームコインは9月に入り上昇基調を維持しているものの、他の暗号資産に比べ出遅れが目立つ。CoinGeckoのデータによると、ミームコイン上位10銘柄で構成するバスケットの30日間の上昇率は10.24%にとどまった。一方、同規模のアルトコインのバスケットは40.28%上昇しており、上昇率には約30ポイントの差が生じている。
こうした乖離を踏まえると、9月のミームコイン市場ではセクター全体の動きよりも、個別銘柄の選別が重要になる。注目されるのは3銘柄だ。供給面で動きが見られる銘柄のほか、相場全体とは異なる値動きを続ける銘柄、上昇する一方で売り圧力が強まっている銘柄がある。
Pudgy Penguins(PENGU):供給面で試されるリーダー
Pudgy Penguins(PENGU)は7日間で47.45%、30日間で60.02%上昇し、アルトコインバスケットを約20ポイント上回る。CoinGeckoによれば、アルトコイン・シーズンの追い風がなくてもこの成績となった。
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Pudgy PenguinsとSchleichの提携によるSchleichコレクションフィギュアの販売が8月28日に開始されることで、新たに注目が集まる展開となっている。
この動きは既にウォレットでも表れている。Nansenの分析によれば、新規ウォレットが7日間で42万7000ドルを追加し、トップP&Lウォレットは61万1000ドル分を追加した。バイナンスのトップトレーダーも一般投資家より強気に傾いており、新規資金と熟練トレーダーの見解が一致している。
同じNansenデータが9月の試練を示している。
Nansenによれば、取引所ウォレットへの資金流入は750万ドルとなっている。これは売り圧力が生じる可能性を示唆する。したがって、フィギュア販売によって惹きつけられる新たな買い手がこの供給を吸収できなければ、上昇は継続しない。
柴犬コイン(SHIB):静かに生じる乖離
柴犬コイン(SHIB)は、表面上は最も弱含みだ。7日間の上昇率は13.58%にとどまり、年初来では22.26%下落している(CoinGecko)。一方で、DEXでの純買い越しは7日間で3039万ドルとなり、需要の偏りは69.82%に達する(Duneデータ)。価格と買いの動きの乖離が、9月のこの古参ミームコインの主な材料となる。
同様に、取引所では197万ドル分が流出しており、これは蓄積の兆候とも言える(Nansen)。日本では、この蓄積が9月のストーリー性を持つ。金融庁の登録リストでは、SHIBが野村グループ系のLaser Digital Japanで取り扱い可能な6銘柄の1つに含まれている。ただし、上場時期は未定となる。
問題は誰が売っているかである。トップP&Lウォレットは82万4000ドル分をカットしているため、この層の動向が反転しない限りキャッチアップの裏付けは得られない。
Official Trump(TRUMP):上昇に伴う分配が顕在化
Official Trump(TRUMP)は最も賑やかな値動きを見せている。7日間の上昇率は29.44%、出来高は月間平均の6.5倍に拡大した。新規ウォレットは585万ドルを追加し、3銘柄中最多となっている。
しかし、新たな資金流入は、出口が混み合う状況に直面している。Nansenのデータによれば、1833万ドルが取引所に流入し、クジラが37万5000ドル分を売却している。さらに、バイナンスのトップトレーダーによる確信度も、この新規ウォレットが追うラリーの中で低下している。
「チーム関連」とされるウォレットは、流動性循環により339万ドルを得たとみられるが、プロジェクト側はこの帰属を確認していない。
新規の需要と巧妙な売りが交錯する局面は典型的な「フェード」相場であり、9月入りに向けて新たな買い手が増え続ける限り、この構図が続くとみられる。
アナリスト見解:ここに、9月の注目すべきミームコインを巡る状況の詳細が示される。過去60日間でミームコインがアルトコインバスケット全体の値上がり分の1ドル当たり約70セントしか獲得できておらず、本格的なミームコインシーズンが始まったとしても、月初時点ですでに出遅れた形。
だからこそ、チャート以上に取引所への流動状況が重要視される。PENGUは流入が反転すれば上昇傾向を確認できる。SHIBは利益確定しているウォレットの売りが止まれば上昇サインとなる。最後に、TRUMPは新規買い手が売却圧力を上回る局面のみ上昇傾向が強まる構図。









