ドナルド・トランプ米大統領が火曜日にトゥルースソーシャルで宇宙軍を称賛した。同日午前、スペースX(SPCX)株は2.79%上昇した。この2つの事実には関連性があるようにみえるが、果たして本当にそうなのか。
スペースXは、宇宙軍から数十億ドル規模の契約を受注している。この関係性から、トレーダーの間では、1つの投稿で株価が動くのかという疑問が生じた。
トランプ大統領の投稿がスペースX株に注目を集めた理由
トランプ米大統領はトゥルースソーシャルの投稿で、米海軍がホルムズ海峡の全ての機雷を除去したと述べ、イランに新たな機雷の設置を警告した。さらに、スペースXに数十億ドルを支払っている宇宙軍の名を挙げた。
「宇宙軍を通じて、われわれはホルムズ海峡の全域を監視している。また、ピックアックス・マウンテンおよびすでに破壊された他の3つの核関連施設も同様だ」トランプ米大統領、声明より
この“名指し”には実際の資金の流れが存在する。5月にはスペース・システムズ・コマンドがスペースXに対し、軍事向けデータネットワーク構築で22億9000万ドルの契約を付与した。7月には、ファルコン9の18回打ち上げに関し、16億ドルの追加契約も行われている。
トランプ米大統領の発言が国防関連株に影響を与えた例は過去にもある。2016年12月、F-35コストに関するトランプ氏のツイートによって、ロッキード・マーチンの時価総額が即座に約35億ドル減少した。
先月、CNNはトランプ米大統領が21社の株式を保有しつつ、トゥルースソーシャル上でこれらを称賛していたと報じている。
プレマーケットの動向と他の材料で関連性は薄れる
時系列上、投稿は材料とは言えない。データによれば、SPCXはすでにプレマーケットで1%以上上昇していた。投稿が出たのはニューヨーク市場の午前中、取引が開始して1時間後だった。また、同株は月曜日に1.4%下落し135ドルとなっていたため、火曜日の上昇は単なる反発の面もある。
さらに明確な材料もある。8月22日に開示された財務情報では、トランプ米大統領が6月23日にSPCXを1万5001ドルから5万ドル相当購入していたことが判明している。
これは同社による1兆7700億ドル規模の新規株式公開(IPO)から2週間足らずの取引だった。ホワイトハウスは、同氏の資産運用は独立機関が管理していると説明している。
火曜日にはウォール街も材料を提供した。JPモルガンが目標株価を240ドルに再提示し、同社の生成AI関連の事業に約80%の上昇余地を認めた。
TipRanksのデータによれば、33人のアナリストがSPCXを「やや買い」と評価。平均目標株価は228.59ドル。
2016年時のロッキードへの投稿との対比は示唆的である。当時は企業名と最大規模のプログラムに言及し、直接的な影響を及ぼした。
火曜日の投稿には企業名、コスト、契約名は記されていない。アナリストも株価上昇との関連を指摘していない。
SPCXは今月初めにIPO価格を回復後、8月に24%上昇している。9月には約3億7000万株のインサイダー保有株がロック解除される。その大量の供給こそ、株主が真に注目すべき要素である。









