2016年、リスク(Lisk)は暗号資産史上2番目となる大規模なクラウドファンディングプロジェクトだった。LSKトークンは時価総額で約40億ドルに迫った。だが今、そのリスクがブロックチェーンの世界から完全に撤退し、ビジネス向け金融プラットフォームへ転向する。何が起きたのか。
報道によると、プロジェクトのガバナンス機関であるLisk DAOに対し、1億LSKトークンのバーンと自己解散を提案する案が提出される見通し。
なぜリスクは自前のチェーンを手放すのか
リスクは過去にも撤退経験がある。2016年のクラウドファンディングでは、1万4000ビットコイン超、当時約570万ドル相当を調達。これはイーサリアムの2014年のセールに次ぐ規模だった。
2023年12月、開発チームは当初のレイヤー1(L1)を放棄し、リスクをイーサリアムのレイヤー2として再構築した。10月に閉鎖されるのは、この再始動からわずか2年足らずのチェーン。
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1億LSKのバーンとDAOの終焉
Liskガバナンスフォーラムで公表された清算案では、DAOトレジャリーから1億LSKをバーンする。総供給は4億トークンから3億トークンへ、25%削減となる見込み。ステーキングも柔軟化し、3日間の待機期間後はいつでも引き出し可能となる。
LSKのチャート推移は、その深刻さを物語る。2018年1月には最高値34.92ドルを記録したが、本稿執筆時点で0.09ドル前後と、過去最高値から99%超下落している(BeInCrypto Markets調べ)。
直近の最安値は8月3日に0.07ドルを付け、本件発表の3週間前のことだった。
バイナンスも7月、LSKを監視タグに追加し、上場廃止リスクを警告していた。
リスクブロックチェーン終了が保有者・開発者にもたらすもの
イーサリアムまたは取引所でLSKを保有するユーザーは、手続き不要。コントラクトおよびティッカーは変わらない。ただし、Liskチェーン上でLSKを持つ、あるいはステーキングしているユーザーは、10月31日までにイーサリアムへのブリッジが必要となる。
ブリッジに最低7日間、アンステーキングには投票可決後さらに3日間の待機期間が発生する。
Base(コインベースのイーサリアムレイヤー2ネットワーク)が、イーサリアムと並びLSKの主要な拠点となる。LSK自体はロイヤルティアセット(忠誠度資産)となる。
プラットフォームを利用する企業は報酬としてLSKを受け取れるようになり、手数料にも利用可能となる。
開発者向けには、リスクがCelo Core Co.チームと連携し、Celoへの移行経路を整備する。
「Liskチェーン上で構築されたdapps、開発者、チームが現実のユーザーへ実際のプロダクトを届けてきた。この転換によって、それらが失われることはない」と発表文の一節には記されている。
Celoも自らの独立したレイヤー1からイーサリアムレイヤー2への移行を、2025年3月に完了している。
Liskチェーンは閉鎖日までサポートを継続する。
DAOによる投票が次の分岐となる。可決されれば、LSKはブロックチェーンのトークンから、ソフトウェアビジネスのトークンへと役割を転換する。









