『マッドマネー』のジム・クレイマー氏は、NVIDIA(NVDA)が水曜日の取引終了後に2024年会計年度第2四半期決算を発表する数時間前、フォロワーに「歴史的な日だと感じる」と伝えた。意味深な投稿があった一方、株価は閑散としたプレマーケットで213ドル前後と落ち着いた動きとなった。
ウォール街のコンセンサス予想では、売上高は約920億ドル、調整後1株利益は2.09ドル。決算発表後のガイダンスがAI関連銘柄全体の流れを左右する可能性がある。
NVIDIA決算が市場イベントとなる理由
NVDAは火曜日に213.05ドルで取引を終え、7営業日連続の下落に終止符を打つ2.19%の反発。本稿執筆時点の水曜日プレマーケットでは213.77ドル近辺で推移し、小幅(0.34%高)、決算発表(日本時間木曜午前6時のカンファレンスコール)を控える。
静かな値動きの裏で、市場への影響は大きい。NVIDIAの時価総額は本稿執筆時点で約5兆1600億ドルに上り、決算後の時間外取引でS&P500全体を動かしうる規模。
この決算発表は、AIバブルリスクを占う意味合いもある。現在、半導体・AI関連の一部銘柄が指数全体の利益成長を牽引する構図。
注目される売上高以外にも、データセンター部門は約850億ドルの売上をアナリストは見込む。一方で、オプションや資金フローデータはすでに「決算トラップ」の兆しを示しており、良好な決算でも先行きガイダンスが弱ければ株価を押し上げられない状況を示唆する。
強気クレイマー氏と「逆クレイマー」派の攻防
クレイマー氏は水曜日早朝、NVIDIAや方向性には言及せずX(旧Twitter)にメッセージを投稿。
しかし、最近のコメントからその姿勢は明確だ。月曜日放送の『マッドマネー』で、NVIDIAはAI分野で最重要銘柄であり、今回の決算結果がAIエコシステム全体への評価だと述べた。同氏は決算に向け株価が軟調な点を指摘したうえで、決算発表に備え質問を用意していると明かしている。
同氏は繰り返し競合リスクを否定。毎日のように見出しで「Nvidiaより優れた半導体」と報じられるが、実際に脅威となる製品は現れていないと主張する。
「毎日Nvidiaより優れた半導体について読む。しかし、毎年実際のライバルは現れない」と同氏は最近述べた。
先週もメタ株のリスクを巡り、悲観論が先行する報道姿勢に異議を唱えた。
一方、懐疑的な投資家はこの投稿を別の意味で捉える。返信には「逆クレイマートレード」(クレイマー氏の見解とは逆張りする戦略)を指摘する声が目立ち、投稿が明確な方向感を示していない事実に注目。ただし、この戦略の正式なバックテストでは一貫した成果は出ていないとされる。
一方、プロのアナリストはむしろクレイマー氏側に近い。TipRanksの集計対象29人のアナリスト全員がNVDAを「強い買い」と評価し、12か月後の平均目標株価は304.67ドルと火曜日終値より約43%高に設定している。
実際に「歴史的な日」となるかどうかは、決算内容にかかる。データセンター需要、供給見通し、第3四半期ガイダンスの内容次第で、直近の下落が警戒シグナルだったのか、エントリーポイントだったのか明らかになる。









