ミームコア(M)は、EVM互換のレイヤー1(L1)ブロックチェーンが9月初めに0.80ドルを再び突破した後、投資家の楽観を試している。この動きにより、時価総額は約900億円に近づいた。
しかし、表面下では、今回の上昇が7月の急騰ほどの強さを持たない可能性を示す複数のシグナルが浮上している。
ミームコアの時価総額回復、主要指標は遅れ
Sponsored今回の反発は、M価格が投機的ブームで急騰した夏中盤以来、ミームコアにとって最も力強い回復を示している。
ただし今回は取引活動が異なる様相を呈しており、日次取引量は7月の急騰時と比べて依然として低調だ。これにより、現在の価格の勢いが新たなオンチェーン需要の裏付けを欠いている懸念が高まる。

時価総額の上昇と取引活動の乖離は、依然として初期段階にあるプロジェクトにとって重要な意味を持つ。より広範な参加が伴わなければ、ミームコアは過去のラリーに見られたブームとバストのサイクルを繰り返すリスクがある。
投資家心理に影響するもう一つの要因はトークン供給だ。ミームコアの総供給量のうち、流通しているのはわずか14%であり、アンロックプロセスは進行中にある。
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市場に流入するトークンが増えれば、取引量が拡大しない限り、売り圧力が強まる可能性がある。供給過剰は若いブロックチェーンに共通する課題であり、トークンのリリースはしばしば初期利益を試す。
プロジェクトが供給増加を実需と整合させられなければ、短期的なボラティリティはミームコアの常態となる可能性がある。
コミュニティの成長がM価格の強さを下支え
こうした逆風にもかかわらず、ミームコアが持続的な支持基盤を築きつつある兆しもある。年初から、約400万のユニークアドレスがネットワークとやり取りしている。

この採用規模は、ミームコアの成長可能性に対するコミュニティの信頼を示す。エンゲージメントが持続的なエコシステム活動へと転じれば、長期的な価値基盤を形成する可能性がある。
EVM互換のレイヤー1として、ミームコアはミーム文化を基盤とした存在であると同時に、本格的なインフラ競争者としての地位確立を狙っている。
Sponsored Sponsoredしかし、この二重のアイデンティティが強みとなるか、あるいは負債となるかは、プロジェクトがブームサイクルと現実的なユーティリティをどうバランスさせるかにかかっている。
時価総額が10億ドル水準へ戻ったことは、ミームコアにとって心理的に重要なマイルストーンだ。ただし、取引量の乏しさと供給アンロックの接近は、投資家がラリーを長期トレンドと見なす上で慎重であるべきことを意味する。
Sponsoredこれは最近の分析とも一致しており、専門家の一部はミームコアの価格上昇に対して懐疑的な見方を示している。
BeInCryptoによれば、先物トレーダーはネガティブなファンディングレートや資本流入の減少といった弱気要因を挙げている。
それでも、オンチェーン活動や取引量がコミュニティの成長と歩調を合わせて増加すれば、ミームコアは投機的な評価から脱却できる可能性がある。少なくとも9月は、単なるブームだけで10億ドルの評価を維持できるかどうかを測る試金石となるだろう。